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桜が4輪 ページ5

襖を閉め


座敷を出る




なんてムカつく男なの!?

雌犬ですって!?




なりたくて………









貴「なりたくてなっているわけじゃ
  ありんせん……………」




空き部屋に逃げ込み


流石にクル物があって



窓を開けて、風を顔に当てながら
出てこようとする涙をなんとかこらえる




 

はあ、……



月はいつも私達を見下ろしている
私のこんな醜い姿も





お願い………見ないでよ



私を見ないで…………









沖田「客放って何してるんですかい?」



後ろを向くと、沖田さんがいた



部屋の襖を閉めて、ズカズカ近づいてくる


貴「なっ!!!
  何を…………」



私の頬をぐっと掴み、目線を無理矢理合わせる

私の髪と似た赤系の瞳が見つめる



沖田「…やっぱりブス」


貴「なっ!!もう分かりんした!!
  分かりんしたから!!
  出て行きなんし!!!」


ドサ



背中に衝撃が走り



沖田さんが上に覆い被さり


そこで、押し倒されている事に気が付いた




貴「なっ!!叫びんすよ」


沖田「勘違いしてねえかい?」



貴「は?」





沖田「オメーのその上っ面の
  笑い方がブスなんだよ


  全く似合わねえ
  ブス全開でぃ」









は?




貴「な……にを、…」


沖田「あとなんだっけねえ………

  その……えっと……
  トリートメントじゃなくて
  りん……りんす…語…?」



貴「ありんす言葉……?」


沖田「ああ、それでい

  そのありんす言うやつ



  全くオメーに合わねえよ」









常に完璧を求められ


綺麗だ

美人だ




上っ面の私を作って


見られて



上っ面の言葉を並べられて


それだけだった









ツーと、目尻から何かが落ちる



沖田「泣いてるんですかい?」


そう言われて、やっと涙が流れている事に気が付いた




貴「あっ!!!化粧が!!」



腕は抑えられていなかったので、急いで涙を拭い、止める





沖田「それが本当のオメーだよ」



貴「………出会ったばかりのお主に
  何が分かりんす?
  何が私だと、
  何が私じゃないか
  お主に何が分かる!!!!」



すると、沖田さんがニヤリと笑う



沖田「オメー、今少し言葉崩れてたぜ?」


ハッと口を覆うがもう遅くて



貴「…………………」




沖田「俺は、今のお前と、
  さっきの涙


  綺麗だと思うがねえ」

月を背景にそういう姿はとても綺麗だった

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作者名:花みたいに | 作成日時:2019年5月18日 16時

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