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桜が14輪 ページ18

………ここで諦めるのか?









あと、もう少しで手が届くのよ?









私は………私は…………



どうしたいの?








貴「私は………………







  私は神夜だ!!!!!
  お前らなんかの言いなりにはならな
  い!!!!!」


楼主「っ!!??」



油断したのだろう

私が力を振り絞って起き上がり
楼主を殴り飛ばせば
スイッチを手放した


転がるスイッチを手に取る



貴「さあ、鍵を出してもらおうか
  さもなければお前の足をひきちぎる」


目には目を


歯には歯を






足には足を









ここで、大人しく鍵を出してくれるかと思ったが

俯く楼主から聞こえるのは笑い声だった



楼「クックク…………

  俺を脅しているのか?
  もし、お前が逃げれば違法がバレて
  俺は刑務所送りだ
  だったら…………お前らを道連れにした
  方が気が晴れるってもんさ!!!!」






気がついた時には遅くて


楼主は瓶を取り出し、振りまく


キツイ匂い………









灯油…?









すると、楼主はマッチに火を付け





落とした









一気に炎に包まれていく

まずい…………


このままじゃ!!!!




木造のため、火はすぐに回っていく


私は身を軽くするために、髪をほどき
袿を脱ぎ捨てて走った


下に降りようともしたが、階段には既に日が回っていた



どうにか……どうにか抜け出さなければ



もう一度彼に会いたい………







とにかく走った

逃げられる場所は一体何処に?








そうだ、窓!!!
窓から飛び降りれば助かるかもしれない




窓に向かって走り、下を見れば
絶望した









なんと、門に火がついていて
下は火の海だったのだ



それにしても火のまわりが早い

楼主め………何がしやがったな……





でも、こうなるともう逃げ道はない



貴「ははっ………駄目……だったのかなぁ」


もう後ろまで日が近づいて来ている









彼に会いたい






そして………









家族に会いたかった









もう駄目だ

と目を瞑れば








いつもの様にタイミングが良い
全く、何から何まで知っているみたい




沖田「神夜!!!!!」


貴「っ!!沖田さん!!」



水を被っているのか

びしょ濡れの沖田さんが
火の間を何とか渡ってきている



沖田「飛べ!!!受け止めてやる
  神夜!!!」




私は彼を信じている



だから、例え炎の中でも飛び降りる

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作者名:花みたいに | 作成日時:2019年5月18日 16時

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