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「グルッペン、起きろー。」
揺さぶるも起きやしない。
荷物もあるし、どうしようか。
ht「先に荷物入れようか？」
「いや、いい。
ひとらんらんは鍵開けてくれ」
俺の持ってきたものはエナメルに入っていて、肩にかければ楽勝だ。
なるべく前側になるようにかけると、グルッペンをおぶった。
ht「え......？」
「？
いいから早くしてくれ」
地味にコイツ、軽いな。ムカつく。
普段甘いものをあんだけ食っててなんで太らねぇんだ。羨ましい。
ht「ん、あけたよ」
グルッペンの家に入ると、まずグルッペンを寝室に運んだ。
寝室は甘ったるい匂いがして、ゴミ箱には大量のお菓子のゴミがあった。
ht「...意外と男らしいね」
「酔っ払って帰ってきた母さんよく運んでたからな」
週三くらいで飲んで帰ってくる。
金曜日は今週お疲れさまでした、日曜日は今週も頑張りましょう、水曜日は残り半分頑張りましょう。
何回も何回も酒に酔う母親はどんどん太っていった。
一種の良い筋トレだ。
ht「くぁ...じゃあ俺今日寝るわ」
「あ、どこで寝んの？」
ht「布団どこに閉まってたっけ。
最近グルッペンの家来てなかったからなぁ」
どうしようか、と探しているも見つかる様子はない。
グルッペンの寝室にあるのだろうが、起こしても可哀想だ。
それにあの甘ったるい部屋には入りたくないというのもある。
ht「もういいや、みつかんねぇから一緒に寝よ」
...だな、もうそれでいいや。
夏場の暑い時期であればソファーに寝ろとか言えたが、やはり三月はまだ夜は冷える。
明日からはひとらんらんは別の家に行くと言う話だし、一晩くらい良いだろう。
そう思い、俺達はグルッペンの家の一部屋に置いてあるベッドに入り込んだ。
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