【wrwrd!】親戚引き取りました。 (ページ17)

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gr side

あれから十数年。
三樹は関東に引っ越してAと二人で暮らしている。

滅多に大阪に来ることはなく、正月なんて北海道にしか行かない。

兄が死んだことによって、三樹からは大阪という存在は消えていた。

そんなことを考えていた俺に、三樹から連絡があった。

“久々に、Aが会いたがっている”と。

俺は勿論、Aのことだから行った。
ひとらんも居るし、関東に行く理由は十分である。

三樹「グルちゃん久しぶり～！」

gr「久しぶりだな、義姉さん」

リビングに行くと、Aがキッチンで料理をしていた。
二年ぶりにあった彼女はとても成長していた。

gr「うわっ、お前また身長延びたのか」

「ひど。俺だって成長期くらいある」

gr「あんまでかすぎると_________」

「みっだくない、だろ？

大丈夫、ばあちゃんから何回も聞いた」

彼女の話す北海道弁に、チクリと胸が痛む。

しばらくすると、話題は中学の話へ。

中学の話題を出すとAは苦笑いをした。

三樹「いやぁ、Aを大阪で一人暮らしさせようと思って。」

そういう三樹を叩きたくなる。

何をいっているんだこの女。

大阪は車の盗難が多く、治安が悪い。
事案の件数は東京に比べて低いものの、危険だ。

俺は町中の頭の良い中学だったため、さらに危険だ。

暴力団なんてのも少なからず居る地域で、勉学はAにとって余裕だろうが、その他が心配だ。

しかし、これ以上三樹の近くに置くのも...。

そこで俺は意を決して、口を開いた。

gr「俺、引き取るゾ」