＊好きな香り ページ10
.
なんで驚かれたかはわからなかった。
でも
渡辺「 リップクリーム忘れた。 」
そう言って自分のかばんのところに歩いていって
ゴソゴソ探している様子を見ていたら
" なんだ、まだいたのかよ。 "
ってことだったのかなって。
たしかにここ、9人の楽屋だし。
控室に戻らなきゃ。
「 ごめんなさい。 」
居座ってしまったことに謝り
立ち上がって机の上の学ランを集めていると
すぐ横をいつもの渡辺さんの香りが漂った。
いつか教えてもらいたいなって思ったことがあるくらい、優しい香り。
そんなことを考えながら最後に照くんが着るはずだった衣装に手を伸ばした。
切られてしまっているその学ラン。
何回見ても自分が情けなくなる。
視界が少しぼやけた。
その時、横切ったはずの足音がすぐ後ろで消えて
ふわりと頭に被さったのは
渡辺「 泣き顔とか見られたくないタイプだろ。 」
少しツンとした声と、それから私が好きな香り。
「 いや、 」
せっかく被せてもらったパーカーだったけど
借りるわけにはいかないと外して後ろを振り返れば
ちょうどドアを閉める渡辺さんの後ろ姿が見えた。
入ってきた時驚いてたのって
もしかして私が今にも泣きそうな顔してたからかな。
.
.
その後スタッフさん含め皆さんに頭を下げ
ヨロヨロ帰宅した私のスマホには
" お疲れさん！ "
" 明日俺オフやけど、Aは仕事入ってたりするんかな？ "
可愛いクマのスタンプ付きで
康二くんからのメッセージが届いていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1139人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛莉(プロフ) - ゆずさん» リクエストありがとうございました！個人的に好きな2人組が書けるので、私もわくわくしています(*^^*)色々なドキドキをお届けしたいと思っているので、ぜひ楽しんでください:-)＊。 (2021年3月6日 15時) (
レス) id: ada343b87b (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 既にドキドキと楽しみが混ざって大興奮です(´；ω；｀)素敵な作品を本当にありがとうございます！(´；ω；｀) (2021年3月5日 8時) (レス) id: df851e8847 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愛莉
| 作成日時：2021年3月4日 23時
