＊悪い癖 ページ8
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「 こんにちはー…。 」
あの後翔太くんに指定された"お届け場所"は
私がもう何度となく通ったスタジオ。
時にビタミン剤を、また時に頑張る彼らに差し入れを届けるために。
でも久しぶりということもあって、やっぱりちょっと緊張して
恐らく待機場所であろう部屋のドアを開ける声が震えた。
いくら顔馴染みとはいっても、
これから会うのは立派なアイドルたちだからね。
「 お？え、Aじゃん！ 」
「 あれ？再会のイメージが違う。やり直し… 」
「 おい！閉めるな！ 」
扉を開けたらキラキラな9人。
そうイメージしていたんだけど
そんな光景は、眼鏡をかけてぐでっとスマホをいじっていたこの男に持っていかれた。
「 だってふっかはこの前会ったもん。
"わー！久しぶりー！"ってできないじゃん。 」
「 なんか申し訳ないけどとりあえず入りなさい。
ってか今日俺と翔太と阿部ちゃんだから、久しぶりー！は阿部ちゃんにしかできねーよ。 」
「 あ、そうなの？ 」
ふっかとの会話は昔からこんな感じ。
というか、メンバーとのやり取りを聞いてる限り
誰であれ最年長ふっかをイジる関係になれるんだと思う。
なんだかんだ優しいから。
「 なべのビタミン剤届けに来たんか。 」
「 そうそう。あ、あとこれも。 」
「 差し入れ？サンキュ！ 」
「 9個あるけど、阿部ちゃんに5個あげてあとは2人でわけてね。 」
「 …あなたの彼氏誰でしたっけ？ 」
そんな会話で笑っていたら、背後から感じた視線。
…時、既に遅し。
「 じゅうでーん。 」
そう言って私に抱きつくのは、いつの間にか戻ってきてた翔太くんで。
それが本当はくすぐったくて、嬉しいのに。
「 あ！阿部ちゃん！ 」
「 待って待って、そのまま来ないで(笑) 」
あえて気にする素振りは見せないで
抱きつかれたまま阿部ちゃんのところに歩いていってしまうのは
昔から素直になれない、私の悪い癖。
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愛莉(プロフ) - 蓮翔さん» 蓮翔さん、いつも読んでくださりありがとうございます！そして…お恥ずかしい(笑)しっかり直しておきました、ありがとうございます:-)＊。 (2021年2月10日 6時) (
レス) id: ada343b87b (このIDを非表示/違反報告)
蓮翔(プロフ) - 更新される度に読んでます。素敵なお話で続きがめちゃくちゃ気になってます！なり染めではなく馴れ初めですよ^^ (2021年2月9日 23時) (レス) id: b240f86abe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉
| 作成日時：2021年1月29日 22時
