＊出発の前夜に ページ37
.
「 あ、Aちゃんおかえり。 」
「 おかえり。 」
「 ただいま。 」
ドアを開けると顔を出した2人。
出張前日、最後の出張阿部ちゃん先生。
でも
「 もう英語は大丈夫。 」
そう伝えた。
英語じゃなくて、3人でお話したい。
そう言ったら
それ、もう会えなくなるみたいでなんかヤダって翔太くんが言ってきたけど
ノリノリになった阿部ちゃんが話し始めたら止まらなかった。
「 今歌舞伎の準備の真っ最中なんだよね。 」
「 えーっと…滝沢歌舞伎、だっけ。 」
「 …あ、そうか。Aちゃん観に来たことないのか。 」
「 こいつ、歌舞伎もライブも来たことない。 」
「 え？そうだっけ。それは意図的に？ 」
「 …うん。 」
「 なんでなんで。 」
たしかこの理由は、翔太くんにも言ったことないような。
けどね、今日はいいかなって。
「 遠く感じちゃうんだろうなって。みんなのこと。 」
そんなことないよー！って阿部ちゃんが言ってくれる隣で
翔太くんは私をじっと見て、何も言わなかった。
.
.
「 1週間楽しんできなね。 」
軽やかに手を挙げて帰っていった阿部ちゃんを見送った後で
玄関に残った私と翔太くん。
お互い何も言い出さなくて
その沈黙に耐えられずそっと見上げると
ん？という顔をした翔太くんと目が合った。
何を言い出そうか。
少し焦る私を見た翔太くんはふわりと笑う。
そしてそんな私に一言だけ。
「 一緒に寝よっか。 」
どうせ1週間会えなくなるしって。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3789人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
愛莉(プロフ) - 蓮翔さん» 蓮翔さん、いつも読んでくださりありがとうございます！そして…お恥ずかしい(笑)しっかり直しておきました、ありがとうございます:-)＊。 (2021年2月10日 6時) (
レス) id: ada343b87b (このIDを非表示/違反報告)
蓮翔(プロフ) - 更新される度に読んでます。素敵なお話で続きがめちゃくちゃ気になってます！なり染めではなく馴れ初めですよ^^ (2021年2月9日 23時) (レス) id: b240f86abe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愛莉
| 作成日時：2021年1月29日 22時
