＊35 本当のこと ページ10
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「 …彼氏？ 」
「 うん、いるんだって。 」
寒いから、と結局翔太くんに室内へ連れ戻されて
ほんのり暖房が効いた廊下で2人。
聞かされたのは、Aがずっと隠していたこと。
まず彼氏がいるっていう時点で衝撃だった。
けど俺、意外と冷静だった。
だってそれ以上に色々な話がありすぎたから。
Aは小さい頃から親と離れて暮らしてきたこと。
今付き合っているのは、その時からお金を借りたりして世話になってる人だってこと。
水族館は母親と遊んだ唯一の記憶がある場所だってこと。
そして大好きだったお母さんが、よく歌を歌ってくれたってこと。
「 そっか、じゃああの時。 」
"誰かを想って歌う歌は、きっと優しい歌になるから。"
きっとお母さんのことを思い出して泣いてたんだ。
「 ずっと黙っててごめんなさいって言ってた。 」
で、これ。と差し出されたものを受け取る。
「 何？これ。 」
「 お詫びの印って。話聞いた日に一緒に選んだ。 」
なんだよ翔太くん。
俺の知らないところでちゃっかり歌姫と楽しんでるんだもんな。
「 …いや、最初に俺が引き留めちゃったし。
だから気にしないでって言っといて。 」
ボソボソ呟いた俺に、申し訳なさそうな声が返ってくる。
「 あー…伝えられは、しない。 」
「 なんで？ 」
「 あの後電話したらもう繋がらなかった。 」
ふぅん…と下を向いた俺に
翔太くんが あ、それともうひとつ と付け加えた。
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愛莉(プロフ) - ゆきのさん» ゆきのさん、最後まで読んでくれて本当にありがとうございました！またお会いできるような作品になるように、次回作も頑張ります＊。 (2021年1月28日 21時) (
レス) id: ada343b87b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - 完結までお疲れ様でした！読み終えて心がほっこりと温かくなりました(*^ω^*)また次回作も楽しみにしています(*ﾟ▽ﾟ*) (2021年1月27日 22時) (レス) id: 4bc2b5818b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉
| 作成日時：2021年1月21日 21時
