sha/鎖の少女(のぼる↑)◎ ページ48
放課後、教室の隅で返された好成績なテストと睨めっこをする少女。その前の席には悪い点数の少年。
「なぁA、どうやった？」
『……悪かった。前より一点落ちた』
「なんや、たった一点やん」
『駄目。駄目。駄目。お母さんに怒られる…』
「うっわ！めっちゃいいやん！こんなん怒られへんって。俺なんかめっちゃ悪いで〜？」
机に広げられた良い点数のテストはクラスでは恐らくトップ。それなのに悪いと呟き、顔を青くさせて震えている。
おどけてみせたシャオロンは流石に異様に感じ、訳を聞いた。
『私のお母さん、テストは100点しか許さないの。一点でも落としたら…う、うぅ……やだ、もう、辛いよ………帰りたくない…生きたくない……』
「それっ、て…毒親ってやつじゃないんか？」
『うん、うんっ…多分、そう……』
話を詳しく聞くと典型的な毒親そのものだった。
顔を覆って泣きじゃくるA。
誰の為に生きているか分からず、知らない間に心が壊れていた。長袖で隠れる手首には幾多の傷跡。
シャオロンは下唇を噛んだ。
「嫌なんやな？」
『うん……でも…』
「嫌なら嫌って言おうぜ。今日、俺お前ん家まで一緒に行くわ。そん時に、俺と言ってやろうぜ」
『でも…でも…怒られちゃうよ』
「怒られたっていい！俺はお前の悲しむとこ見た無いんや！だから生きたくないなんて言わんといて」
行くぞと繋がれた手。鞄を抱えて、鎖の操り師まであと少し。
「あらお帰りなさい……ん？誰よその男の子」
「俺はAの友達や。赤の他人の俺やけど、こいつの苦しみを知らんお前に物言わせてもらうで。こいつはお前の装飾品じゃねぇんや！操り人形でもない。一人のちゃんと意志を持った人間や！」
そう言った瞬間、Aはハッとした。
そして固く閉じていた口を開き、母親の瞳を鋭く睨み返した。
『嘘だらけの言葉で惑わしてきたよね、お母さん。そんなこともうやめて。貴方の言いなりなんかもうやめてやる。これ以上私を縛らないで！私は、貴方の為にやってきたんじゃない！これからは自分の為に生きるって決めたの。もう、何も言わないで！』
よく言った。シャオロンは笑い、Aの腕を掴んで自分の方へ引き寄せた。
「そう言うことやから」
二人は口を揃え、同じことをしたら許さない、そう告げて、その場から駆け出した。
＿＿＿＿＿
桜の穂様リクエストありがとうございます。
文字数……あと雑。すいません…
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色樹 - リクエストおねがいします!!!zmさんでデーモンロード(kanaria様)ってよろしいでしょうか?kanaria様の曲パロがあってすごく嬉しかったです! (8月5日 21時) (
レス) @page50 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
色樹 - すごく面白かったです!!!最高だぁ〜!!! (8月5日 21時) (レス) @page34 id: 09f29be611 (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - あさぎさん» 確認してみたら間違ってました…ご指摘ありがとうございます。ご期待に添えられる作品か不安ですが頑張っていきます。コメントありがとうございました！ (2022年12月10日 9時) (レス) id: b86c248f05 (このIDを非表示/違反報告)
あさぎ(プロフ) - 口を出して悪いのですがsyudouさん…です！どのストーリーもすごく惹かれてサクサク読んでしまっています…続編の更新も頑張ってください´`* (2022年12月10日 2時) (レス) @page22 id: b0a8eb169e (このIDを非表示/違反報告)
aoi(プロフ) - 豆くんダヨ★さん» ありがとうございます！キャラ出すの苦手すぎて不安でしたが…満足していただき何よりです。 (2022年12月5日 7時) (レス) id: b86c248f05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aoi | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/airio08191/
作成日時：2022年11月15日 17時
