作戦参謀〔其ノ弐〕 (ページ30)

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中島side

中「…あのよォ、一つ聞いていいかA…」

『どうした、中原』

少し後ろを歩く中原が声を上げる

中「俺と太宰は兎も角…

なんで此奴まで殴られたのか理解できねェンだが、…」

中原はそう云って後ろの人物に指を差す

その先の人物を見た瞬間私は凍りついた

芥川…？もしかして…芥川…を…殴った…？

『…え？嘘ッ！芥川まで殴っちゃったの！？私！？』

おおおおおおおおおお～何という失態…！

中原と太宰は五月蝿くて苛々してたから殴ったけど、芥川に関しては何もしてないじゃない！

なんて酷い先輩だ！最悪じゃん私！

私はスッと後ろを振り返ると同時に地面に勢いよく手をついて土下座した。

『芥川…済まない！』

中原と太宰に関してはかなり笑っていたので後で締め上げるとして…

芥「…中島さん顔を上げてください。僕は感謝しています」

…え？

その場は一瞬でまた凍りついた。

きっとこの場にいた全員が思ったであろう。

芥「中島さんが謝ることの程では無いはずです。これはただの僕のミス。

＿＿＿＿あの場で仲裁に入らなかった僕の責任です。御指摘誠に感謝致します」

『芥川…』

私は顔を上げてゆっくり立ち上がると芥川の手を包むように握った

『流石は芥川…！私を褒めてくれるなんて…！私はお前の先輩で嬉しいよ！
よし、今度何か奢ってあげるよ！何がいい？』

芥「では…飲み物で」

中「あのなァ！ちったァお前も遠慮ぐらいしろよ！芥川！」

芥「…あの…太宰さん、これでよろしかったのでしょうか」

…ん、何故今太宰の名前が出てくるんだ…？

そのままちらっと太宰の方を見ると彼はお腹を抱えて大爆笑していた。

あー、なるほど。察したわ。

『芥川、やっぱりさっきの件無しで』

私はそう云って太宰の方へ歩みを進めた。

『…だーざーいーくーん？』

太宰は私の顔を見ると一瞬で怯えた表情に変わった。

そんなことをしても私は止まらない。

太「A…ちゃん？…い、一旦落ち着こうよ？ね？

ぎゃあああああああああッ！

ごめんなさいいいいいいいいいいい！！！」