だって好きなんだもん2《狗巻棘》 ページ47
『……せ、先輩……?』
先輩は少し時間が経っても顔から手を離さなかった。
「……こんぶ……」
そう小さく呟くと先輩は物凄い力で私を引き寄せて急に抱き締めてきた。え、ちょちょちょ。
突然のことすぎて思考が追いつかない。
『せ、先輩…!?』
呼びかけても反応はなくただ私を抱き締める力を強くするだけ。
顔のすぐ隣には先輩の顔があって私の肩に顔を埋めていた。
その様子が凄く愛おしくて思わず先輩の頭に手を伸ばそうとする。
____でもここで私の中の葛藤が邪魔をする。
先輩がなんで私を抱きしめているのかの真意が分からない以上、この手を伸ばしてはいけないと。
私はその葛藤に従い、せめてものと思い先輩の背中に手を回した。
普段見る時は華奢な身体なのに背中に手を回せばちゃんと筋肉があって尚更私の鼓動を早くする。
____【僕も好き】____
『え』
突然耳にそんな声が響いた。先輩の顔を横目で見るとまだ顔の赤い先輩の姿がそこにあった。
しかもいつもは口が隠れる位置まであげているチャックも少し下ろしていた。
いや、それもかなり衝撃的だけどそれよりも衝撃なのはさっき耳に流れてきた言葉。
『……せ、先輩……今……なんて……』
違う。本当は先輩の言ったことなんて覚えてる。こんな一瞬で忘れるわけが無い。
____だって今私が1番欲していた言葉だったから。
『……私も先輩が好きです……ずっとずっと好きでした……!』
お互いの気持ちが分かった以上もう何も遠慮することはない。
私は背中に回っていた手を少し上にあげて先輩の首元に持っていった。
____なんだ……想いを伝えて良かったじゃんか。
しばらく2人で抱きしめ合った後、私は改めて先輩にチョコレートを渡した。
「……高菜?」とまるで「本命?」と言っているように先輩はまた首を傾げる。
『当たり前じゃないですか…!じゃないと先輩のだけこんな豪華にしません…っ』
そう私が恥ずかしく言えば先輩は顔からボワッと煙を噴き出した。
顔を赤らめながらも愛おしそうにチョコレートを軽く抱き締める先輩を見てまた私の鼓動が高鳴った。
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お待たせしました!咲夜さん2つもリクエストありがとうございました!!
いかがだったでしょうか……?
またお待ちしております!!
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リア - んふふ…恵尊ッ!やっぱり甚爾さんの息子なだけあるわ… (2020年12月21日 20時) (レス) id: bba845c06e (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - ゆうじゃむさん» ご迷惑おかけしてすみません……!ありがとうございます!! (2020年12月14日 22時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうじゃむ - アメ玉さん» あ、そうなんですか!わかりましたっ! (2020年12月14日 21時) (レス) id: 9582bbe3ab (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - ゆうじゃむさん» ゆうじゃむさん!こちらにも遊びに来てくださったんですか!?ありがとうございます!それに、リクエストまで…((ヒェェ(泣)嬉しいです!昨日続編作ったばかりなので良かったらそちらにコメントしてくだされば書きます!こちらでも大丈夫ですが!(笑) (2020年12月14日 21時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうじゃむ - アメ玉さん、こんにちは…未来人ゆうじゃむです(?)リクエストしてもよろしいですか?(訳:無茶振りしてもよろしいですか?) (2020年12月14日 21時) (レス) id: 9582bbe3ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ玉 | 作成日時:2020年11月15日 15時