絶望プリズンの世界へ行ってみよう！【２】 (ページ28)

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絶望プリズンの世界第88話ページ28

リンタロウ
「ねえ……Aちゃん……もう全部言ってもいいかな？」

A
「い、いいよ……」

リンタロウ
「うん……それじゃあ僕の話も聞いてくれるかな。僕はね……五年前の電車内で起こった猟奇的殺人事件の生き残りなんだ……両親は殺され……姉さんと一緒に親戚の家にたらいまわしにされ……僕達はどんどん壊れていった……相田ユウヤを生み出した奴らが憎い……そう思いだした……ひどいよね……僕は信じたくなかったんだよ……両親が死んだことを……だから八つ当たりのように……相田ユウヤを生み出した奴を集め……狼ゲームという殺し合いをさせた……みんな知っての通り僕は生配信をしてみんなに見られながら屋上から飛び降りた……でも生きてる……Aちゃんが救ってくれたんだ。Aちゃんが……真実を突き付けてくれたから僕たちを救えたんだ……」

キスケ
「で、でも！俺の弟は真実を突き付けたせいで死んだ！そんなの……そんなの……ただ運が良かっただけ！」

リンタロウ
「ちがうよ……キスケ君はその真実をずっと隠し続けてたんでしょ？もしかしたら弟君はそれが嫌だったんじゃないかな……」

キスケ
「じゃ、じゃあ……どうすればよかったんだよ……」

リンタロウ
「最初から真実を突き付けて……思い残しのないようにたくさんの願いをかなえればいいんじゃないのかな？「支える」ということ……弟君は一人じゃないでしょ？家族……友達という大切な存在が……もし「支える」ことができたのなら、越えられない絶望も越えられるんじゃないのかな……」

キスケ
「さ、支える……」

--------続く--------