□92.物や思ふと、人の問ふまで ページ12
***
レン｢…好きなんでしょ、直輝さんのこと。｣
｢…っ…！！｣
.
やばい、この子も直輝のこと好きだってすっかり忘れてた…！
…ってかこんなに必死に直輝のこと探しちゃってる時点で
今更もう何も言い訳が出来ない状況…。
.
やっと出来た友達に実は調査対象でしたってことを伝えて、
ただでさえ今までの信頼ズタボロ状態なのに
これ以上彼女を傷つけたくない…、
どうしようどうしよう、
と顔面蒼白になっている私を見て、吹き出したレン。
.
｢…えっ、｣
レン｢…Aちゃん今、凄い顔してた笑｣
｢……だ、だって、それは……、私レンに酷いことばっかしてる…、うわ…、本当に最低だ〜……。｣
.
いくら直輝がいなくなって焦ってるからって…、
レンの気持ちを考えもせずにベラベラと…、
………さすがに余裕無さすぎだろ自分。
.
レン｢してないよ、ひどいことなんて。｣
｢したよ…、むしろ酷いことしかしてない…｣
.
レン｢たまたま好きな人が一緒だっただけ。
それでAちゃんも、
直輝さんの役に立ちたくて私に近づいた。
私も…、まだ何がどうなってるのかは分からないけど、
直輝さんが必要としてくれるなら、
なんでもするつもりでいます。
…それに私、直輝さんのことも好きだけど、
今はAちゃんのことも大好きなんだよ。｣
.
そう言って、ニコッと笑ったレンの顔が、
あまりにも綺麗で、女神みたいだと思った。
***
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紙兎
| 作成日時：2020年3月16日 7時
