Sugar&Coffee (ページ36)

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( 寝過ごさなくてよかった· · · )

電車から降りて、時計を見る
〈 A.M.８：５５〉

.

顔を上げると、駅前のオブジェの前に
一際目を引く長身の彼

( ほんと現代の王子様、、)

なんて夢みたいなことを考えつつ
小走りで彼に駆け寄る

.

「松尾さーん！」

7「あ！ Aちゃん！そこ段差· · ·っ」

.

やばい、そうだここのオブジェって
まわりより一段高いんだった

ぎゅっと目を瞑り、次に来るであろう
衝撃に身構えた

のだが、

( · · · あれ、痛くない )

飛び込んだ先は硬いコンクリートではなく
優しくて暖かい、腕の中
それと同時に甘く優しい香りに包まれた

.

7「っと · · · Aちゃん大丈夫？」

「ま、松尾さん！すみません！」

顔を上げると至近距離に松尾さんの顔

.

有り難さの前に恥ずかしさが勝って
御礼もままならないままに離れようとする

が、なかなか腕の中から
抜け出すことが出来ない

「あの · · · 松尾さん？」

7「ああ、ごめんっ！怪我ない？」

「ほんと有難うございます

この通り無事です！」

.

今、抱き締められてた· · ·？

( 絶対顔赤いよ私、、)

松尾さんの前で笑顔を見せるけど
内心はほんとにドキドキだった

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