□12.つい、勢いで ページ12
***
直輝｢…どうかな。
Aは人見知りだから
向こうから話しかけてくれた感じのいい人には
必要以上に心を開く傾向があるから。
実際あったらフラ〜っと行っちゃうんじゃないの。｣
｢…行かないってば！｣
直輝｢優しそうな人でも？｣
｢行かない｣
直輝｢カッコイイ人でも？｣
｢行かない！｣
直輝｢…本当に？｣
｢ああもう…！｣
.
｢……直輝以外の男の人にはどこにもついて行かない！！｣
.
しつこく何度も聞いてくるので、
こちらも勢いのまま言ってしまったが……、
なんだか、とても恥ずかしいことを宣言した気が…。
.
直輝｢……ふーん｣
｢……あ、あ…、いやっ、違くて、今のは…！
えっとその、そんなにホイホイ着いてかないってことを！｣
直輝｢ま、いいや。｣
.
……ああ、やばい。
物凄く意地悪な顔をしている。
さっきまでの怒っていた直輝はどこへやら。
得意げな顔で私を見ながらニヤニヤしている。
まあ…、機嫌が治ってくれたならそれでいいのだが。
今の自分が耳までゆでダコ状態なことは
鏡を見なくても容易に想像が出来た。
.
直輝｢…よし、じゃあ帰ろ。｣
｢えっ…、え、直輝、授業は？｣
直輝｢サボる。｣
｢えっ！？ダメだよ戻んなきゃ…！私は一人で帰れるから！｣
直輝｢またなんかあっても困るし。
…いくら俺以外にはついて行かない子でも？｣
｢…っ…！//｣
***
□13.欲しい言葉はそうじゃない→←□11.口紅に込めた気持ち
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 952人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紙兎
| 作成日時：2020年1月21日 0時
