【刀ミュ】３・最年少の高校生男子は秋田藤四郎になりました

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「本日は誠に」

「「「『ありがとうございました！』」」」






明るい舞台から暗い舞台裏に捌ける。
主君達の声が遠のいて、互いを労い合う仲間達の声が大きくなる。


終わった
終わってしまった。
心にぽっかり穴が空いたような気分だ。




「Aお疲れ様〜」

『つばささん！お疲れ様でした』


ウィッグの上から、頭を撫でる心地良い重みを感じる。
そういえば、花鳥が終わったあともこうやって撫でてくれたな〜

あの時は泣きじゃくってそれどころじゃ無かったけど。


『あぁ…もう二度と出来ないんですね
明日から寂しくなります』

「らぶフェスは再演とかないしね」


あれだけ緊張させられた前説も、もう出来ないのが寂しい。
それに、また年末までこの人数で集まることは出来ないのも残念。

本当に楽しい3ヶ月間だったな。



「おつかれ様
今日は投げるのバッチリだったね」

『本当にドキドキしましたよ〜』

「Aのハモリめっちゃ良かった！」

『来夢さんもソロパート素敵でした』


仲田さんに来夢さんに、
すれ違った人達が声をかけてくれる。

この空気も好きだったんだけどなぁ…
早くも真剣乱舞祭ロスだ。


「でも俺達はすぐアレがあるじゃん」
また宜しくね」

『そうでした！』

「また頑張ろうね」

『楽しみです。よろしくお願いしますね』


後ろからやってきた宏文さんが僕達に声をかけて、足早に楽屋へと歩いていった。



その時、会場の方が俄に騒がしくなる。
スピーカーから太鼓の音が響いてきた。


「ミュージカル刀剣乱舞 新作公演決定！」


その声が終わるやいなや、楽屋まで届くほどの悲鳴が聞こえてきた。

期待と驚きの混じった声に僕も心が踊る。
去年の大千秋楽で、新作公演の発表を客席から見た日のことを思い出した。


「出演する刀剣男士は……」

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