５ 顔合わせ�� ページ7
緊張と人見知りを発揮し、稽古場の扉前で立ち尽くすこと数分。
せめて誰かと一緒ならと粘ってはみたが、諦めた方が良いようだ。
『(ええい…こんなとこで人見知りしてどうする！)』
震える体に鞭打ち、勢いよく戸を引く。
扉は拍子抜けするほどすんなり開いて、僕は思わず縮み上がった。
『お、おはようございます
よろしくお願いします！』
若干震える声で挨拶をする。
何人かの挨拶が返ってきたことに、ほっと息をついた。
『(えっと、これどこに座ればいいんだろう)』
コの字型に並べられた机には、すでに何人かが座っている。
自由席…ではないか。
あ、名札貼ってある。なら僕の席は、
「こっちだよ」
『あ！ありがとうございます…崎山、さん
えと、秋田藤四郎役の笹沼Aです』
「石切丸役の崎山つばさです。で、こっちが」
「物吉貞宗役の横田龍儀です」
『よ、よろしくお願いします！』
話しかけてくれたのは刀剣男士役の二人だった。
二人は思っていた通りに優しい人たちで、緊張している僕のことを気遣ってくれる。
「読み合わせは初めて？」
『ここまでちゃんとしたのは…』
「まあまだ十五歳だもんなあ」
『うっ、先輩たちに追いつけるように頑張ります』
「あはは！年上ばっかりでも緊張することないよ
別に怖い先輩とかいないし」
「茅野さんは怖いけどね」
「茅野さんは怖いけども」
俺たちみんな一緒に怒られる仲だから、という言葉に
思わず笑顔が引きつった。
…あれ、そういえば
『名前覚えてくださったんですね』
「そりゃ覚えてるよ！
これから何か月も一緒の仲間なんだから」
「そうそう。一緒に怒られる仲ね」
「そ、一蓮托生でね」
仲間。たったその一言が嬉しかった。
認めて貰えたような気がしたから。
多分、今回一番怒られるのは僕なのだろう。
ならその時は、一緒に怒られるのは無理でも、話くらいは聞いてくれるだろうか。
「おはようございまーす…お、もしかして噂の？」
『わっ』
突然の声は、和泉守役の有澤さんのものだった。
長い脚でズンズン歩いてくると、崎山さんの隣に座る。
『初めまして笹沼Aです』
「知ってる知ってる！
とうとう高校生来たぞって、俺らその話ばっかりしてたもん」
「まじで僕負けちゃうわ」
「若さには勝てないっすからね」
最近腰が…僕は肩が…なんて話を聞きながら
僕は一人「脚が…」と全然違うことを考えていた。
股下一メートルってスゴイ、改めてそう思った。
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愛莉(プロフ) - あんのお餅さん» あんのお餅様コメントありがとうございます。3年ぶりの祭、テンション上がりますよね！今からとても楽しみです！ (2021年11月16日 1時) (
レス) id: dbfedac61a (このIDを非表示/違反報告)
あんのお餅(プロフ) - 真剣乱舞祭、決定しましたね！ (2021年11月16日 1時) (レス) @page46 id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - 那智さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、この作品を読んでいただけていること感謝しております。那智様にとって素敵な一年になりますように( ´ ` *) (2020年6月9日 19時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
那智 - 誕生日にこの作品に出会えて感謝感激です(≧▽≦)毎日暑いので無理されませんようお気をつけ下さい (2020年6月9日 13時) (レス) id: fb12e35feb (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - ヌーマイトさん» コメントありがとうございます！これからも投稿続けていきますのでよろしくお願いします (2020年5月28日 16時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉 | 作成日時：2020年5月23日 14時
