30 今日という日は二度とない ページ33
『秋田藤四郎です』
「物吉貞宗です」
『「チームピンクです！」』
バクステ用のカメラに向かってピースする。
チームなのに二人しかいないじゃん
なんてツッコミは聞こえないフリをした。
本日の禊で結成されたばかりだけど
チームピンクの絆は固い。
『え〜っと、ただいま福岡公演千秋楽が
終了しました！』
「はいお疲れ様でした！
Aはここまでの公演どうだった？」
『始まってからはもうあっという間でした
残りは、あと15公演ですよね』
「もう東京凱旋公演だけだからね」
『はぁ…もう終わっちゃうんだなって思うと
寂しいです』
あのオーディションの日からここまで
本当に長かった。
稽古は辛かったけど楽しかったし、
先輩達には沢山ご飯に連れて行ってもらった。
皆で騒いだり、騒ぎすぎて叱られたり。
公演ではお客さんが一杯応援してくれたり
でもそれも、あと少しでおしまいだ。
『やっぱり終わりたくないですぅ…っ』
「わーっ泣かない泣かない！」
優しく背中を撫でられる感触に、余計涙が
溢れて止まらない。
泣くなら大千秋楽の後だよと
横田さんは笑った。
・
公演終了後
福岡公演完走を祝した飲み会が開かれた。
せっかくの機会だ。
できることなら最後まで楽しみたい
が、それよりも眠気が勝った。
「もしかしてお疲れかな？」
『星野さん…実は結構眠くて』
「無理しないで寝ていいんだよ」
今回それこそ保護者かというくらいお世話になった星野さん。
元主ではないけれど、お話ししたいことは
沢山あったのにな
でも、この優しい低音ボイスには勝てない。
眠気に誘われるまま瞼を閉じた。
冷たい外の空気と浮遊感
心地よい揺れを感じて、ハッと目が覚めた。
ぼくどうしたんだっけ？
たしか星野さんの隣で横になって
それで…あれ
「あ おはようA」
『おはよう…え…？』
やけに高い目線、
目の前には有澤さんの頭
ようやく自分の置かれた状況を理解した。
『す、すみません有澤さん！
すぐ降りますね』
そこで初めて、自分の背中に布がかけられているのに気づく。
誰かの上着だろうか。
とりあえずそれを取ろうと手を伸ばしたところで有澤さんに止められた。
「それ崎山さんと来夢のだから落とさないように持ってて」
『え…あの、せめて降ろして下さい』
「良いから良いから」
『だめですっ！』
結局、全員に生暖かい目で見守られたまま
ホテルまで連れて帰ってもらった。
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愛莉(プロフ) - あんのお餅さん» あんのお餅様コメントありがとうございます。3年ぶりの祭、テンション上がりますよね！今からとても楽しみです！ (2021年11月16日 1時) (
レス) id: dbfedac61a (このIDを非表示/違反報告)
あんのお餅(プロフ) - 真剣乱舞祭、決定しましたね！ (2021年11月16日 1時) (レス) @page46 id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - 那智さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、この作品を読んでいただけていること感謝しております。那智様にとって素敵な一年になりますように( ´ ` *) (2020年6月9日 19時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
那智 - 誕生日にこの作品に出会えて感謝感激です(≧▽≦)毎日暑いので無理されませんようお気をつけ下さい (2020年6月9日 13時) (レス) id: fb12e35feb (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - ヌーマイトさん» コメントありがとうございます！これからも投稿続けていきますのでよろしくお願いします (2020年5月28日 16時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉 | 作成日時：2020年5月23日 14時
