21 兵庫 本編�� ページ24
「それじゃあA、いつものお願い」
『はい！えーと、本日から兵庫公演です
いよいよ公演も折り返し地点なので
ここからも誰も欠けることなく行きましょう
…刀ミュ！』
三都市目、兵庫での公演が始まる。
場所ごとにお客さんの雰囲気や反応も違うため
地方初日は毎回特に緊張している。
「そろそろ始まるけど大丈夫？」
『だいぶ落ち着いてきました
そういえば、荒木さんは確か地元でしたよね』
「よく知ってるね。良かったら次の休み案内してあげるよ」
『本当ですか！楽しみにしてます』
「うん。じゃあそろそろ行ってきな」
『はい行ってきます』
衣装を確認して舞台袖へと向かう。
今日も、開演を待つお客さんの声が聞こえる
・
秋田実季を止めるため、立ちはだかる遡行軍を倒す。
続々と送られる増援を斬り伏せ、総出で数十体もの遡行軍を片付ける。
いち早く実季の元へと辿り着いたのは、機動力の高い秋田だった。
「ほう！骨のある若造もいたものじゃ」
『実季、様っ』
カラカラと楽しそうに笑うのは紛れもない彼の元主。
会えて嬉しい。けれど、それよりも秋田の頭に過ぎったのは疑問だった。
どうしてこの人はこんな事を？
どうして遡行軍を従えて、
どうして僕に刀を向けている？
「考え事か？儂を殺しに来たのではなかったのか」
『ぼ、僕は……』
「くそっまた湧いてきやがった！おい隊長、そいつはお前に任せるぞ！」
『っ、！』
遠のいていく和泉守の声で、秋田の思考は引き戻された。
彼は“任せる”と言った。
けれど、秋田が選ぶべき最適解は一つだけだ。
今ここで殺してしまえ。
『でも僕は…守り刀だ』
秋田の手が恐怖に震える。
歴史を守るために、今ここでやらなければ取り返しがつかなくなる。
この多勢に無勢だ。仲間の命運だって己にかかっている。
そう分かっているのに、あと一歩が踏み出せない。
「甘いのう、童よ」
ずぶり、と鈍い音がした。
目を見開く秋田が見たのは、すぐ目の前に立つ元の主。
手を伸ばすひどく焦った様子の青江。
己の体を貫く、銀色の、
『あ、』
「……すまんな」
ぽたり。赤が零れ落ちる。
『実季…さま、どうしてっ』
刀が引き抜かれると同時に、秋田はその場に倒れ込んだ。
包囲網を抜けた仲間たちが駆け寄ってきて、けれど実季の背は遠ざかる。
『待っ…て、さねすえさま』
「いけないっ秋田君！」
「くそっ一度本丸に戻るぞ！」
撤退を告げる鶴丸の声を最後に、秋田は意識を手放した。
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愛莉(プロフ) - あんのお餅さん» あんのお餅様コメントありがとうございます。3年ぶりの祭、テンション上がりますよね！今からとても楽しみです！ (2021年11月16日 1時) (
レス) id: dbfedac61a (このIDを非表示/違反報告)
あんのお餅(プロフ) - 真剣乱舞祭、決定しましたね！ (2021年11月16日 1時) (レス) @page46 id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - 那智さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、この作品を読んでいただけていること感謝しております。那智様にとって素敵な一年になりますように( ´ ` *) (2020年6月9日 19時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
那智 - 誕生日にこの作品に出会えて感謝感激です(≧▽≦)毎日暑いので無理されませんようお気をつけ下さい (2020年6月9日 13時) (レス) id: fb12e35feb (このIDを非表示/違反報告)
愛莉(プロフ) - ヌーマイトさん» コメントありがとうございます！これからも投稿続けていきますのでよろしくお願いします (2020年5月28日 16時) (レス) id: 5de24330da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛莉 | 作成日時：2020年5月23日 14時
