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はやる気持ちを抑えて、電車に乗る。
待ち合わせは、表参道の改札口前。
あんなに人通り多いのにバレないかな？って思ったら
考えてたことが分かったのか、「俺ね、全然気付か
れないの。笑」って。
変装したらほぼ気付かれないんだって。
みんな、損してるなぁ。
表参道まで、あと三駅。
たった三駅なのに
すごーく、長く感じる。
早く着いたって待ち合わせの時間は変わらないのに。
あと二駅。
今市さん、今日どんな格好して来るんだろう。
きっと、おしゃれなんだろうなぁ。
あと、一駅。
聴いていた音楽を止めて、イヤホンを取る。
電車がホームに入り、扉が開く。
誰よりも早く降りて、
誰よりも早く改札に向かう。
だいぶ早く着いてしまったから、
あなたはまだ来ていないかもしれない、それでも。
今市さん、私はあなたに早く会いたいです。
早足で改札を出れば。
1分でも、1秒でも、早く会いたいと思っていた
あなたが。
待ってくれていました。
私に気付くと、ニコニコしながらこっちに来てくれる。
20分前に着いちゃったのに
既に待ってくれてるなんて。
一体何分に来て、私を待ってくれてたの？
「今市さん、お待たせし」
「隆二。」
お待たせしてごめんなさいって言おうとしたら
言い終わる前に言葉を遮られた。
「えっ？」
隆二「今日はさ、"デート"だよ？Aちゃん。
今日くらい、今市さんやめない？」
少し拗ねた顔で、でもちょっと照れて赤くなってる隆二さん。
……かわいいっ
「さすがに…ハードルが、高すぎますっ」
隆二「お願いー」
拗ねてる。スネ隆二さんも好きだなぁ。笑
「隆二…さん。」
隆二「うわ、思ってた以上に照れるねこれ。(笑)」
「隆二さんが、そう呼べって言ったんじゃないですか〜！！！」
そんなに照れられたらむしろこっちまで照れます。
隆二「あとさ、Aちゃん。」
「なんですか？」
また何かお願いされるのかな？って思ってたら。
隆二「やっぱり、Aちゃんは清楚系だね。
今日も似合ってる、すごい可愛い」
突然そんな事を言う隆二さん。
顔から火が出るとはまさにこのことのようです。
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作者名：りいあしま | 作成日時：2017年2月21日 3時
