▽ ページ11
歩くペースを私に合わせてくれる隆二さん。
たまに、自転車とかが通ると繋いでいる手を優しく引っ張ってくれる。
こんなに自然に気遣いができるなんて。
やっぱり、隆二さんは優しくて素敵な人だなぁ。
焼肉に行く、ということしか決めてなかった私。
でも隆二さんは、違った。
隆二「Aちゃんは、何がしたいとかある？
ほら、俺の仕事のせいであんまり連絡取れな
かったから焼肉しか決めてなかったじゃん？
だから俺ね、Aちゃんが喜びそうな所
勝手に調べたんだけど……」
「ほんとですか？！嬉しい！！
私も、探そうと思ったんですけど、男の人とお付
き合いしたことがなくて…
どこがいい、とか分からなくて。
すごく嬉しいです。隆二さん、ありがとう。」
返事がなくて、何か変な事言ったかな？って不安に
なって隆二さんを見上げたら。
なぜか私を見て固まってる隆二さん。
「どうかしましたか……？」
隆二「付き合ったことないって…ほんと？
もしかして、デートも初めて？」
「はい。中高ずっと女子校だったから…
この年で、付き合ったこともないなんて、
引きますか…？」
隆二「ううん、全然引かない。
てことはAちゃんの初デート、俺ってこと
でしょ？
むしろ嬉しすぎてどうしたらいいか分かんない
よ、おれ。」
そんな大胆なことを照れながら言ってくる隆二さん。
そんなこと言われたら期待してしまう。
「私も…初デートが隆二さんで良かった。」
うっかり口を滑らせるわたし。
言ってから後悔する。
調子乗りすぎたかな……
恐る恐る隆二さんを見ると、両手で顔を覆っていて。
隆二「見ないで、見ないで。」
耳まで真っ赤になってるの、バレてます隆二さん。
今日のデート、お互いちゃんともつかな？と少し心
配になるくらい、すぐに照れちゃう私たち。
隆二「じゃあ、今日はたくさん楽しもうね。」
「はい！すごく楽しみです。」
隆二さんが一生懸命考えてくれたデートスポット。
その一つ目の、水族館に2人で向かった。
隆二「今日は、さむいね。」
そう言いながら、また手を繋いでくる隆二さん。
繋がれた手は、暖かかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りいあしま | 作成日時：2017年2月21日 3時
