黄色の畑 (ページ1)

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それは、ぼんやりとした私の退屈だった日常にとって、衝撃的な出来事だった。

私は高校に通う3年生のあいり。

私は退屈で変化のない日常に飽き飽きしていた。親友だった子ともクラスが離れ、特にずっと一緒にいる人もいなくてただぼんやりと流れるような日々を送っていた。

今日もいつものようにぼーっと授業を聞き、あっという間に放課後

昔から好きなバンドの曲を聞きながら歩いて帰っていて、角を曲がった瞬間。

(ドンッ)勢いよく誰かにぶつかった。相手は恐らく男性で、その人よりも体が小さかった私は飛ばされて尻もちを着いた。

??「すみません、大丈夫ですか？？立てます？」
と言って手を差し伸べてきた。その手に少し戸惑ったが、恐る恐る掴んだら優しく引っ張り上げてくれた。

その人の顔をよく見ると、くっきりした二重、筋の通った高い鼻、小さな顔。綺麗な顔立ちの人だな。と思いながら

あいり「私の方こそすみません。」

そう言うと、
??「いえいえ。えっと、では…」
と言ってまた焦った様子で走っていった。

慌ただしい人だったな。

最初の印象はこれだけ。
後々どんな人物かを私は知ることになる。