早く追いつきたい③ (ページ11)

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心の痛み① ページ11

山下side

Aは薬を飲んでから
少し寝れたみたいで今は
飛鳥さんの膝の上で抱えられながら寝ている。

山下「飛鳥さん、Aってなんで」

飛鳥「小学校の時にいじめられてたんだって」

飛鳥さんからいじめの内容を
聞いて私も心が傷んだ。

そんなのトラウマになるに決まってるのに
もう会わないと思ってた時に
同じことになる。怖すぎる。

飛鳥「これ多分ただお腹痛いだけじゃないと思うから
後で病院行ってくる」

山下「お願いします、、飛鳥さん、Aが」

Aの方に視線を向けると
口を抑えて苦しそうにしていた。

さっき貰っていた袋を取り出して
Aの前に出す。

飛鳥「苦しいね、大丈夫大丈夫」

「はぁはぁ、、おえっ、」

山下「大丈夫だよ〜」

Aの顔色は戻す前より
確実に悪くなっている。

「ごめ、、さい、、もう大丈夫です、、」

飛鳥「顔色悪いなー」

「飛鳥さん、横になりたい」

飛鳥「うん、いいよ」

さっきみたいに横になると
Aはギュッと目を瞑った。

「チカチカする、、」

山下「このタオルかけておきな」

Aに光の刺激を減らすために
顔にタオルをかけた。

賀喜「美月さん、A大丈夫ですか？」

山下「うーん、今はあんまり、でも待ってようね」

かっきーとさくちゃんが
2人でAの様子を見に来てくれた。

「やだっ……！やめて！」

山下「A？」

飛鳥「起こそう。A〜！起きて！」

「やめて…………はぁ…はぁ…夢…」

時間が立ってAはねむっていたのに
急に大きな声で叫んだからびっくりした。

あんまり良くない夢を見たみたいだった。

「飛鳥さん………こわい……」

飛鳥「大丈夫、大丈夫、もう怖くないよ」

Aの目からはずっと涙が出ている。

飛鳥「もうすぐ着くからね、大丈夫、大丈夫」

マネ「飛鳥、ちょっといい？」

飛鳥「はい、やまちょっと頼んだ」

飛鳥さんがスタッフさんに呼ばれて
Aの手を離すとAはすぐに
くっついてきた。

「美月さん…なんかクラクラする……」

山下「１回お水飲もうか」

脱水症状かもと思って1回水を飲ませたけど
あんまり飲めないみたいだった。

寝るのも怖がってるし可哀想。

「美月さん、ぎゅってして…」

山下「大丈夫、怖くないよ」

そう声をかけて抱きしめた。