早く追いつきたい (ページ49)

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助けてください② ページ49

真夏side

朝ごはんを作る担当は私だから
Aより早く起きて
ご飯を作っていると
目の下に酷いクマができたAが起きてきた。

寝てたと思ったんだけど…。

本人は大丈夫って言うけど
元気ないのは本当に眠いからなのかな？

確認しつつお仕事行こうと思っていたら
Aがご飯を食べ始めて
すぐに手で口を抑えて
トイレの方に走っていった。

変なものでも入っていたと思って焦ったけど
私も同じものを食べたし可能性は低い。

Aは戻しちゃってはいたけど
別に熱があるわけでもなさそうだし
本人が強くダンスレッスンには行くって言ってるから
これは様子見だな。

真夏「本当に寝れたの？」

「……寝れたよ」

真夏「いつもクマなんてできないのにね…」

「なんでだろ…笑」

真夏「本当に体調悪くない？
なんか隠してるんじゃない？
無理して行かなくてもいいん…」

「大丈夫って言ってるじゃん！」

真夏「え…？」

「あ、ごめん。大丈夫だから。」

マネージャーさんの車の中で
Aが聞いたこともないくらいの
声の大きさで私に怒鳴ってきた。

大丈夫って言ってるのに
行かせないようにしてるみたいで
嫌だったよね。ごめんね。

お仕事現場についても
Aはいつもみたいに騒いでいるわけではなく
寝ているわけでもなく
ボーっと一点を見つめていた。

飛鳥「真夏？ちょっといい？」

真夏「あ、うん」

飛鳥に呼ばれて楽屋前の廊下に出る。

飛鳥「A今日なんかあった？」

飛鳥は勘がいい。Aの違和感に気づいていた。
飛鳥に今日のこの短時間にあったことを話す。

飛鳥「体調は悪くないって言ってるんだよね…」

真夏「私にもわかんないの
飛鳥もし時間あったら話聞いてあげて欲しい」

飛鳥「分かった。」

Aがいちばん信頼しているであろう
飛鳥なら何か分かるかもしれない。

お願い飛鳥。と思う一方で
これでわかんなかったらどうしようという
焦りもあった。