早く追いつきたい (ページ43)

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夜が怖い③ ページ43

真夏side

真夏「怖かったね、もう大丈夫だから
ベッド戻ろっか。」

Aの体を抱えてベッドに横にならせる。
怖いと言って涙を流すA。

真夏「寝るまで起きてるから寝な？
疲れちゃったよね、大丈夫大丈夫。」

「…ﾋｸｯ………ﾋｸｯ……………ｽｩｽｩ」

お腹を一定のリズムで叩くと
Aはすぐに寝た。

昨日も発作で今日も発作。
心配だなぁ。

昨日も少し頭によぎったこと。
明日提案してみようかなお休みだし。

真夏「ねぇA、昨日の夜も一昨日の夜も
発作なっちゃったじゃん。

今は季節の変わり目だから多くなるかもしれないし

これからも発作起きてすぐ近くに誰かいた方が
お互い安心できるお思うからさ
やっぱりこっちに引っ越しておいでよ」

ずっと悩んでいたこと。
喘息の発作に限らず、元々体が弱いAだから
熱出した時とかに1人だと心配になる。

すぐに決断できないことだと思ったけど
Aはすぐ頷いた。

「怖いから…そうする…」

そのひとつの理由ですぐに決まった。
これで安心できる。

真夏「あとね、もし夜に発作出ちゃって
私が寝てたとしても起こしていいから
酷くなる前にメプチン吸わないと
余計しんどくなっちゃうからさ？」

「ごめんなさい…迷惑かなって…」

同じお仕事をしているから
忙しくて寝たい気持ちも分かってくれてるけど
かえってそれが起こしにくい原因になっていたらしい

真夏「Aの苦しい顔見る方がしんどいから」

「お姉ちゃん、お布団こっち持ってくるけど
しばらくお隣で寝てもいい？」

きゅるきゅるした目で訴えてくるAは
やっぱり私の可愛い妹。

真夏「もちろんだよ。
慣れるまで一緒に寝よっか。」

こうしてAは次の日から
引っ越し作業をはじめて
美月、葉月、あやめちゃん、さくらちゃんに
お手伝いしてもらって
1週間ほどで荷物まで全部運ぶことが出来た。

これで頼ってくれるかな。