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_2年前_

真夏side

今日は午後お仕事もなくフリーなので
妹と久しぶりに遊びに行くことにした。
妹は大のお姉ちゃんっ子だから喜んでいた。
私もそんなかわいいAが大好きだ。

でもあんなに喜んでいたのに
何時になっても帰ってこない。

ずっと帰りを待っていたけど
もう既に18:00。
Aが通っている小学校はもうすぐで閉門だ。

不安になって迎えに行くことにした。


学校についてAの下駄箱を確認すると
まだ校内にいるようだった。

「Aー!Aー!」

走って探した。
校舎には人影が全然なくて
だから逆に心配になった。

体育館近くのトイレの前を通る時

『誰か…』

とAの声が聞こえた。
嫌な予感がした。
トイレの中に入ると個室は
全部空いている。

だけど1番奥にある用具入れの床だけが湿っていて
用具入れの鍵らしきものが落ちていた。

「A!!いるの!?」

A「…お姉ちゃん…?…寒い…寒いよ…」

Aの声じゃないような細くて震えた声で
私を呼ぶ。

私も震える手で用具入れを開けると
Aが倒れ込んできた。
体はとても冷えていて息が荒かった。

「ごめん、もっと早く来ればよかったね…」

理由を聞くのは後にして
軽いAを抱えて
家に向かって走った。


家について着替えさせてベッドに寝かせた。
体温計を持ってきてねつをはかると40.2の表示。
なんでこうなったかは大体予想はつくけど
ちゃんと聞かなくちゃと思った。

2時間ほどたって

A「…ん、お姉ちゃん…ごめんなさい…泣」

Aは泣きだした。
そしてなんでこうなったか話を聞いた。

その日からAは人が変わったように
言葉をあまり発さなくなった。
学校には行っているけど時々怪我だってして
帰ってくる。

どうしようと迷いながらも
どうすることも出来なかった。

そこから1年ほどたって

A「私、お姉ちゃんと一緒がいい…」

と言い出した。
一緒にいて欲しいと繰り返し叫んだ。

そんなAと一緒に居てあげたいけど
Aは学校だし私はお仕事もあるし
これまたどうすることも出来ないと
悩んでいたある日。

スタ『乃木坂46新メンバーを募集します。』

これだ。これしかないと思った。
その日に帰ってAにすぐ伝えた。

A「お姉ちゃんと一緒になれるならやる。
乃木坂に入って自分を変える。また元気になる。」

そう言ってオーディションを受けることになった。

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作者名:そら | 作成日時:2022年3月13日 0時

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