オーディションと過去 ページ1
Aside
今日は乃木坂46最終オーディションの日。
オーディション自体は終わって
今は合格発表の待ち時間。
周りのみんなはオーディション中に
仲良くなった子とおしゃべりをしているけど
私は人見知りで誰とも話せない。
本を読もうと思って持ってきたけど
この空間が緊張して話が入ってこない。
スタ「おまたせしました。
まもなく発表があるのでこちらに移動してください」
ついに発表だ。
私の人生の分かれ道。
司会「それでは発表します。エントリーナンバー1番
秋元A。」
呼ばれた。受かった。
とっても緊張していたけど
すごく嬉しかった。
早くお姉ちゃんに伝えたい!
_合格発表後_
みんなが携帯を手にして親に電話をしている。
私もみんなと同じように電話をかける。
「もしもし?お姉ちゃん?受かった!」
真夏「え!受かったの?おめでとう!楽しみだね!」
「うん!でもみんな仲良しなのに私だけ…」
真夏「大丈夫!すぐ仲良くなれるからね!」
お姉ちゃんに合格したことを伝えたら喜んでくれた。
電話を切って席に着くと
やっぱり周りのみんなはおしゃべりしている。
私、やっていけるのかな。
仲良くしたいけど人見知りだし
人が怖い。またあんなふうになったら…。
思い出してしまった。
_2年前_
『ねぇAここ入って。』
「えなんで?もう授業始まるよ。」
『いいからいいから。』
そう言われて私はトイレの用具入れに入れられた。
体育の直前だった。
11月だけど学校ではまだジャージを
着ていいとは言われてない時期だった。
授業始まっちゃうよと思って
「ねぇ、出ていい?」
と聞いた。
『だーめ!笑』
4人の女子だった。いわゆるカーストトップの。
その中にはずっと仲良くしていた子もいた。
授業に向かおうとする足音が聞こえたので
「ねぇ待って!いかないで……きゃっ」
ザァァァ
大量の水をかけられた。
『帰るまでそうしてな!笑』
とても寒かった。
もう出る方法がなかったので
どうにか暖まろうとしゃがんで小さくなった。
そこから放課後まで出られなかった。
誰も探しには来なかった。
寒いはずなのに体は熱い。
今何時なんだろう。
今日はお姉ちゃんと約束があるのに…。
もうしゃがんでいられず壁によりかかった。
死んでしまうんじゃないかと思った。
周りが静かになった。
私を閉じ込めた人も帰っちゃったのかな。
すると
タッタッタッ
足音がする。
「誰か…」
意識が朦朧とする中力を振り絞って叫んだ。
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作者名:そら | 作成日時:2022年3月13日 0時