おいぴい牛乳【宮侑】

い ページ7

あの後もずっと侑が｢俺のおいぴい牛乳！｣と言ってくる。いやだから渡したやん、なんやねん。あのおいちい牛乳を渡してやったのに。




『お前ほんまうるさい

渡した言うとるやんか、自販機の所で』




｢何抜かしとんのや！

俺、自販機行ってないわ！！｣


『え？』




侑の顔は真剣で…いやむしろ不機嫌だわ。じゃあ私がみた侑はなに？幽霊！？




『えぇ、まって

侑の幽霊においぴい牛乳渡してしもうた』



｢おい、俺生きとるぞ｣





恐怖すぎん？普通に話してしもうたわ…未だに怒っている侑をスルーして身震いを覚える。嫌やわぁ…









｢もうええ！

部活行ってくるわ、角名行くぞ｣



｢えーちょっとまって｣





『おーおー、はよいってき


あ、角名。侑の幽霊には気をつけるんやで』




｢え、なにそれ｣






｢だから俺生きとるわ！｣とツッコミを入れる。いつもはボケに回るから侑がツッコミを入れるなんて多分私にぐらい。

そんな2人を見送り、部活に行かせる。さてと、居残った私は何をするのかと言うと、

お掃除です。




美化委員になってしまったのでホウキのお手入れをしないと帰れません。面倒臭いです。けれどそんな掃除を数十分すれば終わる。無心になればすぐ終わるものだ。




余裕余裕。





やっと終わって一息つく。もう帰ろうと鞄に教科書を詰めて教室から立ち去る。ゆっくりと階段を降り、昇降口へ着く。そのままローファーに履き替えた。




外に出れば、部活動の声が聞こえる。凄い活発なんだよな。そんな中で、のほほん と1人帰ってくる帰宅部。なんか寂しくなってきちゃったね。





そんな部活動が活発な中、体育館に目が付く。そういえば侑ってバレー部やっけ？結構有能な。

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