黒尾side ページ26
｢だから言ったろーが………なぁA｣
『なに？』
｢勝手な事言ってるのは分かってはいるんだけどさ、俺前みたいに戻りたいんだよ…すげぇ楽しかったあの頃に｣
最低で最悪でAの気持ちも考えずに俺の気持ちだけを伝えたその言葉はどう彼女に刺さるだろうか…やはり軽蔑か？後悔してももう遅い、あの長い時間俺は間違えを何回も起こしていた。だから何年越しかの俺のリベンジ。
当たって砕けろ、だ。
『…それは無理』
彼女の口から予想通りの言葉を聞いて力が抜けた感覚がした。内側から全て、何もかもなくなったような空っぽになった気分だった。そう、最悪な気持ち
知っていた。彼女が俺を許してくれないことを、少し笑顔を見せてくれた位で俺は調子にのって…
｢そうだよな…悪い、今のなかっ｣
『い、今は！！』
急に声を荒らげた、その声に驚き目を点にして彼女の方へ顔を向ける。すると唇がを噛み締めて顔を真っ赤にしているAが小刻みに震えていた。
『まだ今は…無理かもしれない。けど徐々に鉄朗と…私も話していたい』
その言葉は俺を喜ばせるには十分過ぎた。今にも彼女に抱きつきたい気分だ、そんな気持ちをグッと抑え震える唇を少しづつ開いた
｢…Aありがｯ、おい！？｣
ありがとう、彼女にそう伝えるつもりだった。けれどその言葉を伝える前に彼女は俺の視界から外れ下へ落ちていく。慌てて俺は彼女を掴み抱き上げる、そして分かった。
Aの体が軽すぎることに
まさか…ここに来るまでエネルギーを取っていなかったのか？良い人居たんじゃねーのかよ！？
よく見ると青ざめた顔、いつから我慢していたのだろうか、いや…いつから我慢する事に慣れていたのだろうか。カサついた唇を撫で唇がエネルギーを求めている事を知る、
俺がもう一度、してもいいのだろうか。彼女が嫌がるなんてのは確かだ。しかし、これ以上放っておいたら…彼女が危険だ。
決心をして俺は顔を近づけた。すると唇が微かに動き、喉を鳴らした。
『───』
｢…｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1224人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます！！ (2021年9月30日 22時) (
レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゅこ | 作成日時：2020年12月13日 19時
