「ん」で終わっちゃ駄目ですよ。

絹田より ページ31

今回のお話。


輪廻転生をモチーフにしたお話です。

【貴方】で描かれる視点と、【川上さん】で描かれる視点は、かなり時代がずれています。






【貴方】視点で描いた方。

それは、かなり昔のお話です。

磔刑が見せしめのように広場のようなところで行われていた描写。

それだけでもかなり昔だと感じていただけた方もいたかと。


【貴方】視点では、あまり昔であることをハッキリとした描写では書いていません。

まぁ、篝火、など現代ではなかなかしませんけどね…。


【貴方】はずっと待っています。

川上さんが訪れてくれるのを、じっと待っています。


篝火の描写がその心情を表しています。

まさに「走れメロス」ですね。

篝火が揺れる描写は、【貴方】が川上さんが来ないのではないか、ということを疑ってしまう。



けど。またパチパチと燃え盛る火。

それは、やはり揺れることのない川上さんへの愛を表しています。





次に【川上さん】視点で書かれたお話。

何かに対し、必死に走る川上さん。篝火は、実際に上がっているのか。

それは読む方の想像にお任せしましょう。


けど、白んできた空に向かって必死に走る。

意識の奥底で、彼女が関わっていることを感じとります。

現代の時代を必死に駆け抜ける。

それも虚しく、遠くの空から聞こえてきた鶏の鳴き声。



呆けてしまいそうな鶏の間のぬけた鳴き声。

それとは反対に、届かなかったと呻く川上さんです。




つまり、一見繋がっているように見えますが。

【貴方】視点と【川上さん】視点では、時間軸が違うわけです。





そんな事を加味してまた見ていただけるとより楽しめるかなと思います。


長い解説申し訳ないです



絹田。

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