↑その距離、1cm ページ11
荒ぶ外の景色。
雨足は変わらない…？
少し止んだようにも見えるけど、それは目が見慣れてしまったからかも。
仕事はなんとか終わらせ、後はどう帰るかを考えるのみとなった。
ぐでーっと机に突っ伏しパソコン画面を見つめる。
さっきシャットダウンした真っ黒な画面には怠惰な自分の姿が映っている。
さてどうしようか。
もうしょうがないか。帰ろう。
と、席を立つと
「あれ、帰る？俺も今帰るからさ、一緒に帰らない？」
『え…』
今までだったらありえない状況。
私はすぐにうなずいた。
そして外に出るとやっぱり、ザーザー音を立てて雨が降り続いている。
バサっと大きめの傘を広げて、須貝さんが一歩踏み出した。
どんな状況でも好きな人はやっぱり素敵なもので。
手招きされて足を踏み出し中に入る。
こういうことであってる、よね？
チラッと彼を見ると、にこやかに私を見て歩き出す。
歩幅の大きな須貝さんに必死についていくと、歩調が緩んだ。
合わせてくれてるのかな。
そういう心遣いが嬉しい。
背の高い須貝さんと私の身長差は頭一つ分くらいある。
だから自然と、そうしなくても見上げる姿勢になる。
「あ！」
突然大きな声を上げた須貝さん。
どうしたのかと、彼を見やると
「これって相合傘じゃない？」
当たり前の事を改めて言われると、その状況を認識しちゃってはずかしい。
『そうだと思います』
「俺、女の子と相合い傘するの初めて！」
そうなんだ、初めてなんだ…
てかそういう事を言っちゃう須貝さんが可愛いな。
「どうしよう、俺と相合い傘とか、嫌だったよね。ごめんね！」
『いや、あの全然大丈夫ですから、私こそ、嫌じゃないですか？』
見上げると、彼はニカっと歯を見せ笑った。
「全然！Aさんとちゃんと話してみたかったから」
なんてそんなこと言われたら期待しそう。
大きめの傘といえど、須貝さんの体つきの良さからしたら、やっぱり1人分で。
私が入ることで、狭くなってるのは事実だし、実際はみ出てるし…。
でも私が内側に入れるように、考慮してくれてるのがまた優しい。
こんなことされて、好きにならないわけがない…。
距離がだんだん縮んでいく。
前はあんなに遠かったのに。
↑その距離、すでに0cm。→←ナイスガイ:その距離、2cm。
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絹田きぬた(プロフ) - いろさん» よろしく…！私もきぬちゃん呼びは初めて！w (2020年8月17日 14時) (
レス) id: 6912973321 (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 絹田きぬたさん» いーちゃん！！？初めて呼ばれます！！めちゃめちゃ嬉しいです…！！大歓迎です！！よろしくね…！！ (2020年8月17日 14時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
絹田きぬた(プロフ) - いろさん» いえいえ！え！？わざわざ買ってくださったんですか！？それは…本当にありがとうございます！私、とても好きなお話なので嬉しいです！タメ！いいですね！私もいーちゃんとか呼んでもいいですか？ (2020年8月17日 14時) (レス) id: 6912973321 (このIDを非表示/違反報告)
いろ(プロフ) - 前の作品にごめんなさい！これだけ伝えたいことがありまして！！きぬたさんの夢十夜を理解するためだけに本を買いました()まだ読めてないのですが… あ、あと、もしきぬたさんが良ければ、タメとかどうでしょうか…(きぬちゃんと呼びたい欲を抑えきれず…) (2020年8月17日 13時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
絹田きぬた(プロフ) - 葉月さん» そうですね、やっぱり締めはCEO！ありがとうございます…不安定な状態が続いてるので、ゆっくり頑張っていきますね！新作もよろしくお願いします！ (2020年6月20日 16時) (レス) id: 6912973321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絹田きぬた | 作者ホームページ：
作成日時：2020年5月15日 20時
