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我が家にて。
『はい、これ着て』
英「ゲッ」
仏「なにこれ。お前、食材が泣いてるぞ」
家へ二人を連行して、まずはイギリスに料理を作ってもらった。キッチンから黒い煙が経っていたのを見てフランスは顔を青くして、料理を作るのを止めようとしていたので、なんとか押さえていた。結構本気の力だった。
『それ食って。完食するまで朝食も夕食も無いからな』
仏「無理無理無理!!!本気で言ってる!?ダークマターじゃん!!」
しかし言うことは聞いてもらうので、いいから食えよ、としか言えない。
次はイギリスだ。君には…………そうだな、ずっと着てほしかったものがあるんだ。
渡したのは一着の、普通の服。紳士が着そうな、普通の服。
なので抵抗もなかった。寧ろ安堵していたようだ。着替え終わったぞ、と別の部屋から出てきたので、まあ当然撮影時間だよな。フランスはイギリスがただ服を着るだけってことに腹を立てていた。自分は暗黒物質を食べるのにだと。
『めーっちゃ似合う。絶対君のためだけに作られた服だと思う』
英「なわけねえだろ」
満足いくまで写真を撮ったので、次の服を渡した。まだ?という顔をしていたが、あたりめーだろ。
英「…………は?お前、正気か?」
そして今に至る。
なんの服かと広げてみれば、ひらひらのフリルが沢山ついたメイド服。至って正気だが、なにか?
英「は!?これ着んのか!??俺男だぞ!」
『いいから着ろよさっさとしろ』
仏「は、はははははっ…………無理なんだけど、おま、ひっ、まって笑いが止まんねえ」
英「息の根止めてやるよ」
『さっさと着替ろよ』
仏「そうだそうだー」
英「テメェ覚えとけよ…」
殺害予告のように言い残して、別室へと大人しく移動していった。
当たり前だけど女物の服を着慣れているわけがないので、時間がかかりそうだ。その間はフランスとお喋りでもしてよう。
『ほら、食べなよ。イギリスが作った料理だよ』
フランスの目の前の椅子に腰を掛ける。まだ一口も食べてない。
仏「だから食えないんだって」
『食べなきゃお腹減るよ』
仏「あいつの飯の不味さ分かってる?この飯を超える不味いもんはないよ」
『私食えるよ』
仏「味覚心配だよお兄さん」
失礼だな。たとえ不味くてもイギリスの作った料理は意地でも食うの。捨てるくらいなら取って置くし。
仏「ねえAちゃん」
『ん』
仏「怒んないの?」
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夏(プロフ) - あんこパスタさん» あばばばありがとうございます🥹🥹褒め方について触れていただき、そう言ってもらえて安心しました😊こちらこそ読んでくださりありがとうございます……! (12月20日 23時) (レス) id: ebedb84d25 (このIDを非表示/違反報告)
あんこパスタ(プロフ) - ああああ続き最高ですありがとうございます!!!!推しへの褒め方爽快すぎて見ててスカッとします…😇 (12月19日 0時) (レス) @page36 id: c44541bc76 (このIDを非表示/違反報告)
夏(プロフ) - あんこパスタさん» 神作だなんて……リアルで「ん"ん"」なんて変な声が出てしまいました…((ありがとうございます😭✨嬉しすぎるコメントを頂けて感無量です!!まだ読んでくれる人がいるのですね………本当ありがとうございます。続きを書こうと思えました🥹 (12月9日 1時) (レス) @page29 id: ebedb84d25 (このIDを非表示/違反報告)
あんこパスタ(プロフ) - 神作とはこの小説のことを言うのですね… 今日初めて見て一気読みさせてもらいました。本当に面白すぎます、続きをいつまでも心待ちにしています!!! (12月8日 17時) (レス) id: c44541bc76 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - ちょっと待ってください…急展開すぎません?これは…とてつもなく面白い予感がします!! (8月30日 21時) (レス) id: 8c0883e968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏 | 作成日時:2023年5月6日 0時