デート ページ22
デート、と言っても私たちは手を繋がないし適度に距離をとって歩く
周りを歩くカップルたちは身を寄せ合って歩いている
少しだけ羨ましいなと思ったりもする
でも、同じ業界のカップルを見てるとそもそも一緒に外出なんてできないからかなり恵まれていると思う
もし目撃されてもただのメンバーだって言えばいいんだから
手を繋がなければなんとかなるのだ
これまでもお互いに写真を撮り合ってインスタに載せていたこともある
だから2人で出かけるなんてことは自然だ
今日は早朝カフェデート
ではなく、徹夜明けの早朝ソルロンタンデートだ
せめてもうちょいムードのあるものを、なんて言ってられない
今すっごくお腹が空いている
作業をしていたら気付くとこんな時間になってしまっていたのだ
私たちからすると朝食ではなく夜食に近い
運ばれてきたソルロンタンからするいい匂いによだれが垂れそうになる
you「お腹すいた!早く食べよう」
Hj「ヌナからどうぞ?」
こちらを覗き込んでニヤッと笑って言う
心臓がどくん、と脈打つ
最近彼からされるヌナ呼びにはまだ慣れない
521人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:奈津 | 作成日時:2024年1月18日 18時