【意味が分かると】エイプリルフール【怖い話】 (ページ4)

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四話ページ4

「『三つ与えます。一つ、右側の地球儀を壊すこと。二つ、左側の人を打ち抜くこと。三つ、あなたが死ぬこと。一つ目を選べば出口に近付きます。あなたと左側の人は開放され、その代わり世界のどこかに核が落ちます。二つ目を選べば出口に近付きます。その代わり左側の人の道は終わりです。三つ目を選べば左手の人は開放され、おめでとう。貴方の道は終わりです。』

ボクは何も考えず、拳銃を手に取る。

ぱんっ。

ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ。

一発だけではなく何発も打つ。乾いた音が響くと、共に寝袋は揺れる。返り血がついた。でも、何も感じなかった。考えることは止めにしたんだ。いや、出来なかったのかな。狂ってしまったボクは、もう麻痺していたんだ。

がちゃ。

次もあるのかな、って考えると吐き気が込み上げてきたよ。

――え？

その部屋は何もない。最初の部屋と同じ感じだった。少し、安心したよ。もう、終わりなのかってね。

『ザ、ザザ……ザザザっ……』

ノイズが聞こえてきた直後、ボクに尋ねてきたんだ。

『最後の質問だよ。三人の人間とそれを除いた全世界の人間、もちろん君も。殺すとしたら、何を選ぶ？』

今更何をって思ったよ。

ボクの中にはもう答えが決まっていた。自分ではよく分からないのだけれど、ボクは扉を指差したんだ。何でだろうね。おかしかったよ。

『おめでとう！』

ボクを褒め称える言葉だった。

『君は道を選ぶことが出来た。
人生とは選択の連続であり、匿名の幸福の裏には匿名の不幸があり。

匿名の生のために
匿名の死がある。

一つの命は地球と比べたらそんなに重くはない。

君はそれを証明した！』」