一線 ページ8
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エド「撃つな、ウィンリィ…!銃を下ろせ!」
アル「そんな物持っちゃダメだ!ウィンリィ!」
『ウィンリィ、手を離して…』
各々がウィンリィが銃を下ろすことを願う中、私はそっとウィンリィの肩に触れる。
よく見ると、引き金に指がかかっている。
震える体を見ると、いつどんな刺激で、引き金を引いてしまうかも分からない
ウィンリィ自身に、銃を手放してもらうしかない状態だった。
スカー「…あの医者の娘か」
少し悲しげな表情をしたスカーが、呟いた
スカー「確かに、おまえには己れを撃つ権利がある。
ただし、撃てばその瞬間に己れはおまえを敵とみなす!」
エド「てめぇ!!ウィンリィに手ぇ出してみろ!ぶっ…」
スカー「殺すか!?それもいいだろう!どちらかが滅ぶまで憎しみの連鎖は止められん!!
だが忘れるな!!あの内乱で先に引き金を引いたのはアメストリス人!!
貴様らだと言うことを!!」
ウィンリィ「…っ」
スカーの言葉に、ウィンリィもエドたちも、怯んだように見える。
エド「ダメだ…撃つなよ…。頼むから撃つなよ…」
スカー「…撃てないのなら、この場から出ていけ」
そして再び、スカーはエドを攻撃し始める。
『ウィンリィ、ダメだよ…手を離して』
私は、ウィンリィの背後からそっと抱きしめるように座り込むと、拳銃を握りしめている手に自分の左手を添えた。
ウィンリィ「だって…父さんと…母さんの…」
『アイツと一緒になってはいけない』
今ここでスカーに復讐をしてしまえば、スカーと同じに堕ちてしまう事になる。
エド「撃つなぁぁぁ!!」
ウィンリィ「…!」
びくりとウィンリィの身体が跳ねる。
エドはというと、壁を使い、スカーの攻撃から逃れながらこちらへ走ってくる。
そして
ウィンリィの手を私の手ごと握りしめ、ウィンリィを庇うようにスカーとの間に入った。
スカーを撃たせず、ウィンリィを守るためにとった行動でも、スカーの右腕がエドの目の前に迫っている。
スカー「…っ!」
もうダメだと思ったけれど、何故かスカーの手はすんでのところで止まった。
そしてそれとほぼ同時に、アルがスカーを退ける。
アル「バカ兄!みんな一緒に死ぬ気か!」
エド「ばっ…」
アル「早く2人を安全な所へ!」
そういうと、アルは逃げたスカーを追いかけて行ってしまった。
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あ - このお話大好きです!更新楽しみにしてます! (12月21日 2時) (レス) id: 320108a8ff (このIDを非表示/違反報告)
めりあ(プロフ) - 更新楽しみにしてます (9月25日 22時) (レス) @page28 id: 4dacbef9b9 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - なのはさん、miriさん、コメントありがとうございました。ほかの小説を書いていましたが、長らく留守にしていながらもお待ち頂いている気持ちに答えなきゃダメだと思い、やっと更新しました。また更新していこうとおもいますので、よろしくお願いします。 (8月6日 14時) (レス) id: 36d3a8f59a (このIDを非表示/違反報告)
miri - 初コメント失礼します!エドと夢主の関係性がハガレンの物語に凄く良い感じに溶け込んでいてめちゃめちゃ大好きな小説なので続きが気になりすぎて思わずコメントしてしまいました また更新楽しみにしています⭐︎夜宵さんのペースで頑張ってください! (5月21日 22時) (レス) @page41 id: ad2029d38e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないですか?楽しみです!(>_<) (2023年4月9日 2時) (レス) id: bac325c829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年7月12日 15時