崩壊 ページ29
***
エド「アル!アルフォンス!!」
まるっと地面ごとくり抜かれたように穴の空いた家屋に向かって、エドは叫ぶ。
こんな大きな空洞を誰がどう開けたというのか。
エド「アルフォンス!おい、どうなって…」
アル「兄さん、来ちゃダメだ!!」
アルの静止に、足を止めたエド。
その瞬間、エドの眼前を何かがかすめた。
エド「んなっ……」
次に見た時には、エドの目の前は全てえぐられ、それを間一髪免れたところだった。
『ど、どうなってるの…』
無くなったところは、一体どこへ。
そう思っていると
ズズ……
エド「!!A!!」
先程えぐられた箇所に家屋の柱が含まれていたのか、一気に家が傾き始める。
エドは1番にそれに気づくと、私を守るように覆いかぶさってくる。
彼の背後に迫る、崩れる家。
危ないーーー。
壁を錬成して守ろうとしたところで、質量、強度共に足りず、潰れてしまうだろう。
でも、このままではエドが……
そう思っていた時、横から何か、腕のようなものが迫りきて、降っていた家の木材を吹き飛ばした。
アル「兄さん!!大丈夫!?」
エド「アルか…助かった。」
腕のようなものは、どうやらアルの錬成物のようだ。
エドは私を離して立ち上がると、私の事も立ち上がらせてくれた。
エド「いったい、何がどうなってやがる…」
アル「そ、それが……」
『……!』
崩れた家の中から、何かが蠢きこちらへ歩いてくる。
ホムンクルス「マスタング……ラストを殺した…ロイ・マスタング……!!」
それは腹が真っ二つに裂け、あばら骨をむき出しにうごめく、ホムンクルスだった。
エド「はっ!大佐は!?」
マスタング「ここだ、鋼の……」
声のする方を見ると、木材の瓦礫の山から、マスタング大佐がはい出てきた。
ホムンクルス「マスタングぅ!!」
マスタング大佐の声が聞こえるや否や、ホムンクルスは体の向きを変える。
そして
ホムンクルスは、マスタング大佐を狙い、目の前の物全てを、瞬く間にえぐってみせた。
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あ - このお話大好きです!更新楽しみにしてます! (12月21日 2時) (レス) id: 320108a8ff (このIDを非表示/違反報告)
めりあ(プロフ) - 更新楽しみにしてます (9月25日 22時) (レス) @page28 id: 4dacbef9b9 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - なのはさん、miriさん、コメントありがとうございました。ほかの小説を書いていましたが、長らく留守にしていながらもお待ち頂いている気持ちに答えなきゃダメだと思い、やっと更新しました。また更新していこうとおもいますので、よろしくお願いします。 (8月6日 14時) (レス) id: 36d3a8f59a (このIDを非表示/違反報告)
miri - 初コメント失礼します!エドと夢主の関係性がハガレンの物語に凄く良い感じに溶け込んでいてめちゃめちゃ大好きな小説なので続きが気になりすぎて思わずコメントしてしまいました また更新楽しみにしています⭐︎夜宵さんのペースで頑張ってください! (5月21日 22時) (レス) @page41 id: ad2029d38e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないですか?楽しみです!(>_<) (2023年4月9日 2時) (レス) id: bac325c829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年7月12日 15時