車の揺れは眠くなる ページ23
***
エド「…なんで大佐とAが一緒に居るんだよ」
マスタング大佐がこちらに向かってきていたエドたちに声をかけると、振り向いた彼はしかめっ面でそう言った。
マスタング「途中で見かけたものでな、今回の件の関係者だろう?拾ったのさ」
エド「ふぅん…」
『……。』
(何よ、私の事なんか放っておいたくせに…)
じろっとエドに見られてしまったけれど、私はふいっと顔を背けた。
エド「…あのホムンクルスはどうなった?」
マスタング「まぁ乗りたまえ、郊外の空き家に収容したと中尉から報告があった。
今からそこに向かう。付けてくるやつが居ないか、後ろを見ていてくれ。」
エド「了解」
エドとアルが後部座席に乗り込むと、車は走り出す。
マスタング「途中でひとり拾っていくのだが…」
エド「…乗れねーだろ」
マスタング「鋼のがアルフォンスの中に入るというのは…」
エド「いや、うーん…詰めれば3人座れなくも…」
マスタング「うまく座っておいてくれると、助かる」
*****
途中で乗せていくと言った人は、ノックスと言うお医者さんだった。
だったの、だが。
エド「……。」
『……。』
なんとか3人で座ろうと努力はしたのだが、どうしても収まりきらず…
それでもどうしても人数は減らないので…
私は、エドの膝の上に座っていた。
座るというか、抱えられているというか…
『私がアルの中に入ればよかっ…』
エド「揺れたらぶつけんぞ」
アル「痛いし怪我しちゃうから絶対ダメ」
アルに関しては、内心楽しんでないかとさえ思えてくる。
エド「いいから黙って座っとけ…」
『…はい…』
その後も私はエドに抱き抱えられながら、長い道のりをゆらゆらと揺られ
エドの肩に頭を乗せると、揺れのせいもあってか眠気が襲ってくる。
エド「…寝てもいいぞ?」
『でも…』
エド「お前、今日が実戦はじめてだろ?疲れてるのもあるだろうし…寝れる時に寝とけ」
ぽんぽんと、優しく背中を叩くエド
そういえばそうだったなと思いながら
車の揺れと優しい彼の温もりに癒されながら
私はゆっくりと眠りに落ちた
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あ - このお話大好きです!更新楽しみにしてます! (12月21日 2時) (レス) id: 320108a8ff (このIDを非表示/違反報告)
めりあ(プロフ) - 更新楽しみにしてます (9月25日 22時) (レス) @page28 id: 4dacbef9b9 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - なのはさん、miriさん、コメントありがとうございました。ほかの小説を書いていましたが、長らく留守にしていながらもお待ち頂いている気持ちに答えなきゃダメだと思い、やっと更新しました。また更新していこうとおもいますので、よろしくお願いします。 (8月6日 14時) (レス) id: 36d3a8f59a (このIDを非表示/違反報告)
miri - 初コメント失礼します!エドと夢主の関係性がハガレンの物語に凄く良い感じに溶け込んでいてめちゃめちゃ大好きな小説なので続きが気になりすぎて思わずコメントしてしまいました また更新楽しみにしています⭐︎夜宵さんのペースで頑張ってください! (5月21日 22時) (レス) @page41 id: ad2029d38e (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 更新しないですか?楽しみです!(>_<) (2023年4月9日 2時) (レス) id: bac325c829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YayoiSakura | 作成日時:2022年7月12日 15時