12話 ページ37
悪気があるかないかは別として、頬をほんのり赤く染めたAを降谷は見つめ続けた。
「白いご飯と、炊き込み御飯どっちが良いですか?
ネタバレしちゃうと、メインはブリ大根です。」
「折角だから、炊き込み御飯貰おうかな。
…なんか、良いな…。」
ぽつりと呟かれたその言葉に、Aが茶碗によそいながら降谷に視線を向けると、降谷は左手で口元を覆い、何かを噛み締めている様だった。
カウンターテーブルの上に小鉢に少しずつ盛られ、様々な料理が並ぶ。
根菜のきんぴらや、トマトと梅おかかの和え物にはアクセントとして小さく角切りにされたクリームチーズ。
見るからに味の染みたブリ大根には、彩りの為に絹さやが添えられている。
その為、並べられたごく普通の家庭料理も、料亭とまではいかないが格式高い物に見える。
湯気の立つ炊き込み御飯と味噌汁が静かに置かれ、降谷は箸を持った。
「あ、ちょっと待って下さい。」
後は”頂きます”を言うだけだった状態で、降谷は止まる。
Aの手によって、もう一品、運ばれてきた。
途切れずに立ち上がる湯気と黄金色
ほのかに香る甘い匂い
「私と、そして…あの日の兄から。
この店一番の看板メニュー、”桜田門”のだし巻き玉子です。」
「……っ」
「あの日、兄を助けてくれて
そして今日まで、
生きていてくれて、ありがとう。」
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虎鉄(DC一時お休み中)(プロフ) - 休校さん» 休校様、返信遅れて申し訳ありません!コメント有り難う御座います(^^)上から目線だなんてとんでもない!感想だけでも嬉しいのに、面白いと言って頂けて本当に感激です。この作品は特に、言葉を大事にしたのでより嬉しいです!また読んで貰えると跳んで喜びます笑。 (2020年6月20日 10時) (レス) id: 4e898d55ea (このIDを非表示/違反報告)
休校 - とても素敵でした!今まで降谷さんのお話をはしごしてきたのですが、一番面白かったです。(上から目線不快に思われたら申し訳ない! 本当に、本当に、言葉といい、センスといい、ストーリーといい、弟子にしてください笑また、見にきさせていただきます。お疲れ様です (2020年6月15日 21時) (レス) id: e4ab2b5df5 (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - 藍さん» 夜分遅く&返信遅くなり申し訳ありません。テーマは幸せ、だったのでそう感じて頂けて何よりです!文字数多くて読むの大変だったかと思いますが、それにも関わらず感想を下さり、本当にありがとうございます!これからも頑張れる様に頑張ります!笑。 (2019年5月13日 1時) (レス) id: f628ddcf07 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 読ませて頂きました!とっても綺麗なお話で、最後の幸せすぎる展開にお恥ずかしながら涙しちゃいました…笑これから続編も読ませていただくのですが、どうしても感想を伝えたくて仕方がありませんでした!これからも頑張って下さい!応援してます(*´ω`*) (2019年5月6日 23時) (レス) id: 8bfd8d1747 (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ノンノンさん» 勿論覚えております^_^コメントありがとうございます!桜木美咲…!桜の木が美しく咲く、すごく日本らしくて素敵な名前に、自分でちょっとグッジョブと思ってしまいました笑。ノンノン様のコメントで私は幸せな気持ちです^_^本当に感謝です! (2018年8月2日 2時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年7月6日 0時