愛を込めて花束を【降谷零】

07話 完食&幸福&？？？ ページ47

遠くに聞こえるのは子供達のはしゃぐ声。
遠くに感じるのはランニングする人の気配。

視線を下ろすと、年相応、いやそれよりも幼く見えるAの寝顔がある。
名残惜しくもあるが、陽射しが彼女の眠りを妨げない様に、彼女の目元を自身の手で覆った。

長年暗い世界に潜り続けていたからか、陽の当たる公園で堂々と休日を謳歌する日が来るだなんて、誰が想像しただろう。
こんな未来があるなんて、過去の自分は勿論、周囲の誰も信じてはくれないだろう。

(…不審者に見えてないよな、俺。
起きて開口一番、悲鳴をあげられたらどうしようか…)

切れ者と名高い降谷が、1人の女性に対して見せるこんな弱気な姿も、誰が想像出来ただろうか。







ふと、Aから芝生へ視線を落とす。

「……あ」

降谷には、そこだけまるでスポットライトが当たっているかの様に見えた。
その場所へ空いている片方の手を伸ばす。
ぷち、と最小のモーションで摘み取ると、それを太陽に掲げる。

「…ハハ、何年ぶりだ、…幸せの四つ葉のクローバーなんて。」

起こさないように、そっと。







降谷は、手持ち無沙汰ではあるが、これ程心地の良い空間はない、と目を瞑った。
特別眠くはないが、このまま眠りについても良いな、と暖かい陽気が降谷を誘う。






風がそよぐ。
2人の間を静かに吹き抜け、風はそのまま眠るAの耳元に飾られた四つ葉のクローバーを揺らす。

2人が目を覚ますまで

あと何分？




【四つ葉のクローバー:幸福、私のものになって】









(後書き)
急遽追加の7話。
降谷さんじゃなくて、安室さんだから良いかな？という適当ぶり。
タイトルの？？？に特に意味はありません。

前作&今作書いてて分かった致命的な弱点
主人公視点が書けない。(今更)
感情移入し辛くて申し訳ない。

なんか新作でも思い付くかなと思って、最後の警官Sの一挙放送を録画してみました。(今更)


話を書くまでに至らないネタ達が渋滞。
設定シーン台詞が浮かんでも、オチがない膨らまない。
今一番は、拳銃を突きつけ合う降谷さんと主人公を書きたい、けどやっぱり膨らまない(^O^)

例に漏れず、日曜朝の戦隊モノにハマりつつあるので、警察(降谷)VS怪盗(主人公)も書いてみたい。
けどやっぱりオチがない(^O^)

変なテンションにお付き合い下さり、ありがとうございましたm(_ _)m
評価、お気に入り、コメント本当に感謝です！

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