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03話 ページ18

Aがデザートを2つ持って降谷の横に戻ってくる。
コトリと置かれたそのデザートは、安室透の時によく余った材料で作ったものだった。


「プリンですか?」

「はい、昔よく田舎の母が作ってくれたなって思い出したら久し振りに食べたくなって。
これ、はちみつのプリンなんです。」

「ああ…だからカラメルソースがないのか。
料理は、そのお母さんから?」

「母の料理の中で、お袋の味と言えるのはこのはちみつプリンと…
風邪を引く度に作ってくれた、卵粥…くらいですかね。
どちらかと言えば、母より6歳上の兄の方が料理は上手かったです。」

「女性に聞くのは失礼とは分かってるんですけど…、Aさん何歳なんですか?」

「今年で26です。」


やはり”女将”と呼ぶにはどうしても拭えない違和感は正しかった。
齢26で女将とは、意味は違えど、確かに”若輩者”と彼女自身が言うだけある。


「勝手に、何となくお兄さんと同い年かと思ったけど違ったか。」

「差し支えなければですけど、零さんこそお幾つなんですか?」

「次で30」

「さ、さんじゅう…嘘だ…」


口元に手を当て若干青ざめた風のAを見て、降谷は再び笑いが込み上げた。
もはや、年相応に見られない事は慣れている。
未だに目を見開いてるAを置いて、降谷ははちみつプリンと向き合った。


「改めて…頂きます。」

「どうぞ…」


口に含むと、とろりととろけると同時に口に広がる蜂蜜の優しい甘さ。
単純かもしれないが、今日も一日身を削って働いたのが報われる様な、安心を覚えるその味に、思わず降谷は目を瞑る。


「はちみつも安眠効果が期待出来ます。
って言っても加熱したらあんまり効果ないんですけど…」

「美味いとしか言えない自分が情けない…。」


その言葉はAにとっては何よりも嬉しい言葉だった。

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虎鉄(プロフ) - 朔夜さん» この話において優しいは最高の褒め言葉です、ありがとうございます涙。まさにその通り、ちょろっとしか知りませんがその方をイメージしております!ほっこりをお届け出来ているなら心底ホッとしました。 (2018年6月30日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - あー、なんて優しい話だー。うっかり某特命係の行きつけを思い出し、かってにリンクさせてホッコリ.....。幸せという花束、ありがとう(^-^) (2018年6月30日 19時) (レス) id: 52c615fe9b (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» 即減速したので大丈夫でした笑。この道路でこの制限速度はちょっと…と思いながらも、車社会なので一発免停に怯える毎日です。ご心配お掛けしてすみません!本当にいつもありがとうございます涙。 (2018年6月27日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» 頑張ってきた発言にホロリときそうでした…数字に囚われて精神的に更新に追われてた部分があったので、2日休むだけで大分プレッシャーから解き放たれました笑。未だスランプ中ですが汗。警察学校組を下手に書きたくないってのもあるかもしれません… (2018年6月27日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - そして覆面Σ( ゚Д゚)!!免停は免れたのでしょうか((( ;゚Д゚)))?気を付けてください(>_<) (2018年6月25日 21時) (レス) id: 3760492a40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年6月15日 0時

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