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03話 ページ17

再び2人は並んで箸を動かし始める。
数分もすればすっかり女将の表情に戻ってしまったAに、降谷は無念さを隠せない。


「降谷さんは、下のお名前なんておっしゃるんですか?」

「……」

「あ、ごめんなさい。別に無理して」

「零、です。降谷零。」


躊躇いがなかったと言えば嘘になる。
既に安室透の件で嘘をついてしまっている後ろめたさはあるが、降谷はこれ以上Aに何か隠し事をしたくはなかった。
(職業は隠さざるを得ないが)


「零さん」

「……っ‼」


突然呼ばれた自身の名前の破壊力はとてつもなかった。
名前を呼ばれただけで、心を鷲掴みにされた感覚だ。


(学生か、俺は…)

「あ、私こそ勝手にごめんなさい。
綺麗なお名前だな、と思って…。
”名は体を表す”とはまさにこの事ですね‼
降谷さんにピッタリです。」

「…もう呼んでくれないんですか?」

「え?」

「名前。
…出来れば、そのまま名前で呼んでくれると」

「零さん」


不意打ちの様に再び呼ばれた自身の名前に、赤面しそうになるのを必死に抑える。

「…Aさん。」

収拾のつかなくなった雰囲気を誤魔化そうと、降谷は慌てて目の前のお膳に箸を戻す。
Aも席を立ちカウンター内の冷蔵庫へ向かった。
Aの姿を追う降谷の視界で、目立たない様に飾られた青い花が目に留まる。


「可愛らしい花ですね。」

「え?ああ…。
実は、ここの他にお花屋さんでも働いてまして…そこのお花なんです。」

「なんていう花?」

「カンパニュラっていうお花なんです。」

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虎鉄(プロフ) - 朔夜さん» この話において優しいは最高の褒め言葉です、ありがとうございます涙。まさにその通り、ちょろっとしか知りませんがその方をイメージしております!ほっこりをお届け出来ているなら心底ホッとしました。 (2018年6月30日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - あー、なんて優しい話だー。うっかり某特命係の行きつけを思い出し、かってにリンクさせてホッコリ.....。幸せという花束、ありがとう(^-^) (2018年6月30日 19時) (レス) id: 52c615fe9b (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» 即減速したので大丈夫でした笑。この道路でこの制限速度はちょっと…と思いながらも、車社会なので一発免停に怯える毎日です。ご心配お掛けしてすみません!本当にいつもありがとうございます涙。 (2018年6月27日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
虎鉄(プロフ) - ぴよこさん» 頑張ってきた発言にホロリときそうでした…数字に囚われて精神的に更新に追われてた部分があったので、2日休むだけで大分プレッシャーから解き放たれました笑。未だスランプ中ですが汗。警察学校組を下手に書きたくないってのもあるかもしれません… (2018年6月27日 20時) (レス) id: e9fa573a9b (このIDを非表示/違反報告)
ぴよこ(プロフ) - そして覆面Σ( ゚Д゚)!!免停は免れたのでしょうか((( ;゚Д゚)))?気を付けてください(>_<) (2018年6月25日 21時) (レス) id: 3760492a40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虎鉄 | 作成日時:2018年6月15日 0時

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