第5章。。。。。 ページ6
無理もないよね。部外者が突然、仲良くなったんだもの。
けど、その考えは浅はかだと思う。
自分はなにもしないで、恨むだけだなんて。そんなことを考えていると、門が見えて来た。
「 アーヤ!どうかした…? 」
軽やかな声が聞こえて振り返ると、翼が心配そうな顔をして、立っていた。
深い感情の渦に呑まれそうになって、急いで視線を逸らす。
「 ううん…大丈夫。気にしないで。……それより、翼、朝練は? 」
僅かに眉を上げながらも、私の質問に軽く答える。
「 あぁ…今日は休み。なんでも、部長と副部長、それと部員5名が風邪で休みらしいから 」
「さっき、部員からLINEが来た」なんて笑う翼の姿が、酷く寂しそうに見えた。
「 そうなんだ…じゃ、行こっか 」
「 うん、いいよ 」
2人で歩くと、酷く長い時間の様に感じた。もう少しで教室に着く…そんな時だった。
「 アーヤ…足、あざ出来てない?どうしたの?誰かに……やられた? 」
______っ
「 ぇ…いや、なんでも…… 」
うかつだった。今日に限って、短い靴下を履いてきてしまった。
傷口が、見えてしまっている。
「 なんでもなくは、無いでしょ 」
翼の凛とした瞳が、怒ってる様に見えた。……怒ってるの?
思わず無言で見つめ返すと、翼の顔が寂しそうに歪んだ。何処か屈折した光が入り混じる。
「 アーヤ…俺には、言えないこと? 」
「 ……うん 」
私は、罪悪感を噛み締めながら、そう頷いた。
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リーリック(プロフ) - 綺夜音さん» (^◇^) (2018年4月3日 15時) (レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
綺夜音(プロフ) - Disney★さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2018年3月31日 8時) (レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
Disney★ - 綺夜音さん» 凄い面白いです。更新待ってます。頑張ってください! (2018年3月29日 14時) (レス) id: 9f53b71922 (このIDを非表示/違反報告)
綺夜音(プロフ) - リーリックさん» (*^▽^*) (2018年3月23日 12時) (レス) id: 8bca99ae07 (このIDを非表示/違反報告)
リーリック(プロフ) - 綺夜音さん» どいたまです! (2018年3月22日 23時) (レス) id: e60ca59755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綺夜音 x他1人 | 作成日時:2018年3月6日 17時