文字のない愛を。-2- (ページ36)

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１日目は飛行機でほぼ時間を過ごしたから、旅行本番は２日目から

今日は待ちに待った班行動

慎太郎くんが提案した恋愛スポットにようやく？行けるのだ。

昨日も念入りに調べてたからなぁ。

午前中からお昼過ぎまでの自由時間。

その後は有名観光名所を回ることになってる。

実質５時間ぐらいあるんだけど、結構あるよね

全部回れるといいな。

◎「はーい、１５時までにこの広場ね！

遅刻しそうなグループは予め担任に連絡するようにね～！！」

「「「「「「はーーい」」」」」」

轟木先生の掛け声のもと、広場に集中していた生徒たちが一斉に散らばり始めた。

慎「うっしゃー！！俺らも行くぞー！」

誰よりも元気な慎太郎くんが聡の肩を抱き、先陣を切って歩き出す。

「…っ、」

突然やって来る軽い目眩

なんかだるい……

酔いが抜けないのかな、昨日も何回かクラッとしたし。

それとも暑さにやられてるとか？

今日も暑いから熱中症に気を付けてくださいって天気予報でやってたからな。

石「大丈夫？…顔色あんまり良くないけど」

顔を覗き込んで来た心音が少し不安げな目をしている。

私はあなたの顔の白さの方が心配だけど。

「うん、大丈夫」

石「昨日もあったよね…少し休みながら行こう」

「ありがとう」

慎「それに何かあったら聡がおんぶしてやるって言ってるからぁ！！」

聡「勝手に言うなよ(笑)」

隣の心音と前できゃっきゃと騒いでいる二人が何処となく安心を与えてくれる。

大丈夫、

どうせ軽い貧血とかだよ。

何でもないと自分に言い聞かせ、心音と共に次の目的地へと歩いていく二人の後を追った。

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水面に建っている二つの岩

ハート型のそれらはもう恋愛スポットそのもの

こんな形あるんだなぁ

帰ったら菊池さんに見せよ。

忘れないようにスマホでちゃっかり撮影しとく。

先生はこういうの好きなのかな？

いや、なんで？

ここに来てもまだ考えちゃうなんて…

修学旅行中は考えないって密かに決めてたはずなのに。

昨日だって轟木先生と会話してるのが気になって、

朝もちょっと眠そうな顔から目が離せなくなってたしさ。

一体、どうなってんだ…私

あれからどうかしてる。

スマホの画面に映る二つのハートが私の心をさらに混乱させていく。