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「あれ、こんなとこにあったっけ」
夏休み始まって数日経ったある日
家で勉強してたら集中が切れたので、どこかで勉強しようかと外を歩いていると
見慣れないお店と看板が視界に入った。
そこはレトロな感じの喫茶店で、外装もちょっと昔っぽい。
駅から離れてるし、学校とかお店も近くにないからほんとなんで此処にあるんだって感じ。
でも外から見た感じ、人もそんなにいなさそうだし入ってみようかな
思い切ってその店に踏み入れてみると、優しい感じのメロディとよく効いた冷房の空気が私を迎え入れてくれる。
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♧「いらっしゃいませ。空いているお席にお座りください」
そう微笑む女性の店員さんに軽く会釈して、奥のテーブル席に腰掛ける。
お店自体はちょい広めの
４人掛けのテーブル席が８席、カウンターが６席
お客さんは私と老人の男性とマダムが二人の３組だけで。
若い人にはあんまり知られていないのかな
メニューも多すぎず、少なすぎずで
値段も良い感じ。
美味しかったらリピしよ。
メニューを決めた私は店員さんに注文内容を伝える。店員さんはそれを聞き取ると、厨房の方へと入っていった。
さーてと、来るまでに教材とか出しとこっと
嬉しいことに、テーブル席の端に置かれている紙スタンドには【勉強、仕事をする方限定で飲み物1杯追加無料】と記載されている。
勉強ってことは私くらいの人も使ってんのか…
それか店の人の計らいとか？？
どのみち有り難いこと。
だって
この前、駅前の喫茶店で勉強してたら店長か分かんないけどおじさんが不機嫌気味に
「勉強すんなら図書館か家でしなさい」って注意してきたんだもの。
別に騒ぐようなことしてないのになぁって
だったら、ぎゃはぎゃは笑ってたおばさん達に他行けって言えばいいのに、とそん時思ったのは言うまでもない。
だからこういう学生も社会人も誰でもどうぞって銘打ってるけど、そこまで人が多くない雰囲気のお店が私は好き。
なんて思っていると、
黒エプロンを着けている店員さんがこちらに向かって来る音がしたので置くスペースを慌てて確保する。
？「お待たせしました。
自家製アイスコーヒーと季節のケーキでございます。
今季は桃のケーキとなっております」
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作者名：ぶぶ | 作成日時：2020年11月14日 5時
