彼と会ってはいけない【実渕】 ページ9
彼と舞踏会で会い、踊ったり話したりしているうちに彼に惚れてしまっていた。
だけど、私の父は許さない。
「これ以上うちのAに近づくな！」
『お父様！どうして…！どうしてダメなんですか！？』
「うちの家とアイツの家では格が違いすぎる！」
『お父様！貴方は何もわかっていらっしゃらない…！』
「何…？わかっているさ、お前のことはな」
『いいえ！わかっておりません。私の気持ちなどお父様は…なにも…』
「これがお前のためなのだ…お前はしばらく牢で頭を冷やしておけ」
『そんな…！頭を冷やすべきなのはお父様です…！』
それから私はこの家につかわれるものたちに連れられ牢に連れ込まれた。
『この無礼者…ッ！私にそんなことして良いと思ってるのですか!?』
「申し訳ありません、旦那様からのご命令だったので…」
『もういい！下がりなさい！お前らの、顔なんて見たくありません…っ！』
「はい…。あなたのお父上様はお嬢様のためを想ったことなのです、どうかお父上様を恨まないでくだされ…」
＊
閉じ込められてから数時間立っているが牢屋は寒く薄暗かった。
『うっ…会いたいよ…玲央…っ』
「呼びましたか？お姫様」
『だ、誰…？』
間違うハズがない、だってこの声は愛しい彼の声だから。
「お忘れになりましたか？お姫様」
『玲央！会いたかった…！』
「アタシもよ…待たせちゃってごめんなさい」
『玲央…玲央…！』
「ねぇA…？」
『う、ん…？』
「アタシと結婚前提にお付き合いしてもらえませんか…？」
『も、もちろん…』
愛しい彼からの告白を断るわけがない。
それがどんな状況でも、どんな運命でも。
「てことで駆け落ち…しましょうか？」
『うん。…え？』
「だから、駆け落ちよ、駆け落ち」
『え、でも…』
「アタシといたくない？…それともAのお父様の言う通りにするの…？」
玲央はすごく悲しい顔をした、答えはもう決まっているのに、彼を悲しませてしまった。
『ううん、玲央と一緒がいい。玲央とずっとずっと一緒がいいの…！』
玲央は優しく微笑みかけそっと呟いた。
「それじゃあ、いきましょうか。俺だけのお姫様」
優しく呟いた声は私を救ってくれた＿
‐駆け落ちの恋の行方はどこへ‐
彼に堕ちてはいけない【古橋】→←彼を想ってはいけない【宮地】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 123人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れーたん - 忙しい中書いてくれてありがとうございました！すごく良かったです！ (2014年7月19日 14時) (
レス) id: ecfdd5f91d (このIDを非表示/違反報告)
れーたん - ふろーとまかろん.さん» 遅くても大丈夫です！修学旅行、楽しんで下さい！ (2014年5月24日 12時) (レス) id: ecfdd5f91d (このIDを非表示/違反報告)
ふろーとまかろん.(プロフ) - れーたんさん» 了解です！ですが、明日から修学旅行なので遅くなりますがそれでもいいですか？ (2014年5月23日 19時) (レス) id: a73db4460d (このIDを非表示/違反報告)
れーたん - リクしても大丈夫ですか？青峰くんで、切ない、辛い感じの話をお願いします！ (2014年5月23日 10時) (レス) id: ecfdd5f91d (このIDを非表示/違反報告)
ふろーとまかろん.(プロフ) - (=綾ω猫=)さん» 笠松さん、初めてなので下手になるかもですが、ぜひかかせていただきます (2014年5月16日 21時) (レス) id: a73db4460d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふろーとまかろん. | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/macaron1017/
作成日時：2014年2月1日 0時
