脱力系男子、藤井くん。

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「あ あの…」

藤「？」

「数学のノートを出していただけないでしょうか？」





あとは藤井くんだけ





藤「…なにそれ。」

「えっ」



そんなカタコトで言われても






「えっと昨日の課題の数学のノート…です。」



何故か敬語になってしまうわたし

だって まともに話したことないんだもん







藤「あ ごめんやってへん。」


でしょうね





「じゃ じゃあ先生に言っておくね。」

藤「あー」

「…」






だめだ掴めないっ！

あーってまだ何か言う感じ？

それともこれは…了解っていう返事？







でもどうやらそれは返事だったようで

わたしは逃げるように職員室へ向かった




















「はぁっ〜」

なんともいえない声が漏れる




朋「お疲れA。」

「緊張した…」

朋「藤井くん なかなか強敵ね〜。」


のほほんとそう言いながらジュースを飲む朋子










「初めてかもしれない 話したの。」

朋「だろうね。」

「意外と…いや 予想以上の脱力加減だった。」

朋「なんだそれ(笑)」











ちらっと藤井くんを見れば

藤「zzZ」

やっぱり寝てる







「そりゃ伸びるわ…」

朋「デカイよね。」








藤井くん、謎多き男。

でも実は密かに人気があって

キャー！というより

"あのゆるさ、良き。"

みたいな？






ぼーっと寝てる藤井くんを眺めていると

やって来た嵐







小「りゅーうせーっ！！」







ドタドタドタ

バタバタバタ

効果音をつけるならこんな感じ




朋「来た。」

「来たね。」

教室「来たね〜。」











唯一

あの藤井くんが心を開いているであろう男子

隣のクラスの 小瀧 望くん




ひとことでいうと うるさい









小「りゅうせ！りゅうせ！起きてやぁ！」

藤「…んー」

小「なーあー！」



ゆっさゆっさ すごいな…




藤「…あ 望。」

小「おはよ！流星！ってゆうても昼やけどな！」











あの二人はなんていうか

幸せそうで平和そうな二人

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