…お菓子よりも ページ26
藤「俺もやる。」
「え？」
ひとり、クッキーを作っていたら
面倒くさがりやの流星のまさかの一言
藤「手伝う、俺も出来る。」
「…本当に？」
そう言って
わたしの隣にやってきた流星
まさかのお菓子作り得意男子？
まぁ、クッキーは簡単だけど…
「じゃあ、ここにちょっと水足してくれる？」
藤「ん。」
比較的、簡単な指示を出す
「ちょろっとね、ちょろっと。」
藤「わかった。」
計量カップに水を入れる流星を
少し不安な気持ちで見守る
藤「ちょろっとやろ。」
「そう、そのくらい…あぁストップストップ！」
藤「え？」
「いや、入れすぎ！」
藤「ちょろっとやん。」
「あーもうほら柔らかくなっちゃったじゃん。」
やっぱりこの子には
お菓子作りは出来ないだろう
なんで俺もやるって言ったんだろう
なんて首を傾げながら粉を足す
「えっとじゃあ…ラップとってくれる？」
藤「わかった。」
流石にこれは出来るだろう
なんせここは流星の家
藤「はい。」
「ありが…まってこれはアルミホイル。」
藤「え？同じやろ。」
「あぁっ！もう、流星は待ってて！」
手伝わなくていいから！
と、粉だらけの手の代わりに
肘で流星をキッチンから追い出す
藤「…えぇ、だって暇やもん。」
「出来るまでソファで待ってて！」
なかなか動かない流星を
最後はドンッと押し出せば
「いた。」なんて言ってあっちへ行った
「…ったく、一人の方が早いよ。」
. . .
「はい！お待たせ〜」
藤「遅いわまじで。」
出来たクッキーを持っていくと
だらーんと寝てた流星が体を起こして一言
藤「甘い。」
「いや、まだ食べてないでしょ？」
藤「匂いが甘い。」
そう言うと
出来たての美味しいクッキーに目もくれず
グイッとわたしを引っ張るから
「っうわ！」
藤「A、甘い匂いする。」
ソファに腰掛ける流星の腕の中にダイブして
くんくん、と首元の匂いを嗅がれる
「り、りゅうせ…」
藤「ちょっと味見させて。」
「えっ？」
体を離して、数秒見つめられた後
静かに触れた唇
「…っ、」
藤「こっちの方が美味そうやねんけど。」
そう言って
クイッと口角を上げて怪しく微笑むから
わたしは目が離せなくなった
.
リクエスト:そらゆきさん
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あい - 脱力の流星めっちゃいい！！結婚はしないのですか？？？ (2017年9月21日 6時) (
レス) id: 463f79201c (このIDを非表示/違反報告)
神山亮愛 - 続きがすごく気になるので、早く更新お願いしますっ!! 頑張ってください！ (2017年4月5日 18時) (レス) id: 9410778187 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ(プロフ) - 続きが気になります！！ (2017年3月31日 22時) (レス) id: d3bd189e35 (このIDを非表示/違反報告)
楓恋 - 脱力系彼氏何回見ても飽きません！続きが見てみたいです！これからもずっと応援しています！ (2017年3月31日 1時) (レス) id: 7d8ca43147 (このIDを非表示/違反報告)
ろみこ(プロフ) - 続きが見たいです！よろしくお願いします (2017年2月12日 18時) (レス) id: 374d9ce1d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありす∞
| 作成日時：2016年3月22日 16時
