【短編二】脱力系彼氏、藤井くん。

- ひとやすみ - ページ9

- 藤井流星の取扱説明書 -





◯ひどく脱力しています



「りゅうせー」

藤「…」

「もうみんな帰っちゃったよー」

藤「…」





◯喋らなくても故障ではありません





「寝てる？」

藤「起きとる。」


のそっ





◯基本 動きはスローです





藤「Aとおったら眠くなる。」

「……なにそれ？」

藤「やから」





◯分かりにくい愛情表現も汲み取ってあげましょう





藤「安心する」


ってこと。と

顔を埋めて寝てしまった




「…なるほど？」

藤「…」

「耳が赤いぞー」


ツンツンとつつくと

突然のその腕を掴まれた





◯あまりからかわないでおきましょう





「びっくりした、」

藤「なんなん。」

「え？」


さらにグイッと引っ張られ





◯距離の近さに慣れましょう





「っ」

藤「そんな俺のことからかって楽しいん？」

「え…ごめ」

藤「ちゅーして。」

「はい？」





◯キスなんてかっこいい言葉は知りません





藤「はよ」

「いやでもここ学校だし…」

藤「関係ないやん。」

「…」

藤「できひんの？」





◯本性のSを隠し切れないことがあります





「やっぱむり！」

藤「望とはちゅーしたんに？」

「はっ！？…それ夢の中でしょ。」

藤「それでもあかんし、」





◯何に対してもやきもちを妬きます





「んなこと言われても…」

藤「じゃあ変える。」

「え？」

藤「ちゅーしたい。」



そう言って

なんの迷いもなく

その唇を わたしに寄せた





◯ときに強引です





「…」

藤「ふん」


そしてなぜか拗ねて




藤「望より俺の方がかっこいいし。」

「え？…そりゃそうだよ。」



わたしは一回も

比べてないんだけどなぁ



「だって流星が好きだもんわたし。」





◯褒めると照れて喜びます





藤「あほ」

「じゃあ流星の彼女はあほだね。」

藤「せやな」

「あっ！でも流星もあほだから…」





◯突然の甘々にご注意を





藤「俺らの子供もあほやな。」

「っ子供！？」

藤「なに？」

「いや…」




◯天然なところがあります





藤「せやからはよ結婚せな俺ら。」

「…はは そうだね？」

藤「まず卒業したら








備考:


なにも考えていないようで

実はあなたよりも未来を見据えています。




誰よりもあなたのことを

一途に大切に想ってくれると保証します。




ですのでそれに負けないくらいの愛情を

注いであげて下さい。




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