溺愛注意報 _ K.tomohiro

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カランコロン




小「淳太ーっ！」




可愛らしいドアの音とともに

少し狭めの店内に入る




中「まった来た。」




三人を乗せた智洋の車が向かう先は

淳太くんっていう先輩が働いている

小さなカフェ









小「そんな嫌な顔すんなや、客やぞ！」

中「お前ら喋りに来てるだけやろ。」




後輩のくせに やけに生意気な

のんちゃんは置いといて…








神「ごめんな淳太くん。」

中「いやええねんけど、こいつ以外は。」



そう言って のんちゃんを指差す






小「なんでやねん客やぞ！」

中「さっきも聞いたわ面倒くさい。」



注文決まったら言うて と

店の奥の方へ消えていった














そしていつも

暗くなるまで居座る



神「そろそろ帰ろか。」



このひとことで

わたしたちはまた車に乗り込む

座席は決まって わたしが助手席













神「気ぃ付けて帰りや？」


小「おん！」

藤「ばいばーい。」





のんちゃんと流星を降ろせば

車内はふたり


こうなると智洋は…















神「なぁちょっと今日流星と近なかった？」


ほら始まった







「流星はいつも近いよ。」

神「せやけど 今日めっちゃ近かった。」

「一緒にいろって言ったの智洋でしょ！」

神「…せやけど、」






困ったなぁ

流星って元々 距離感がないっていうか

ただそれだけなんだけどな





そう思いながら

ちらっと運転する智洋の横顔を見れば

黒縁メガネがかっこいい





そしてなにやら

拗ねたような声でこう言った
















神「しゃあないやん、」

「え？」

神「…勝手に妬いてまうんやから。」



そう言って

ハンドルをギュッと握り締めた









もう…


このヤキモチ妬きさんには

いつも手がかかるけど

嬉しいし 可愛いって思っちゃうから困る






「はいはいありがとー！」

神「え、なにが？」

「心配してくれて。」


わたしがそう言えば





神「心配で心配でしゃあないわ。」


と言って 笑った


















そして わたしの家の前




神「ほなな。」

「うん ありがと！」




そう言って 車を降りようとすれば

また話し掛けてくる声






神「夜 連絡する。」

「うん。」

神「夜更かししたらあかんで？」

「分かった分かった…じゃ、」




わたしがそう言えば

今度は突然 グイッと腕を引かれ














神「こっち向いて。」


そして ちゅ と唇が触れた

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