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46.メッセージ ページ48

「ただまぁ、『これはサッカーを0から創る為の戦いだ』って言ってたのは、何かのヒントなのかなとは思うけど」


冷蔵庫から取り出した水を飲みながら、千切君は言う。
すると少しだけ俯いていた潔君が、手を挙げて『あのさ、皆』と呼び掛けた。


「どうやったら勝てるとかはまだ分かんないけど、『サッカーの0』って事の意味なら俺、分かるかも……!」

「何だよ下手糞、話してみろ」


言葉の意味が気になったのか、雷市君が眉を顰めながら潔君へ視線を向ける。
もしかして、潔君も気付いていたのだろうか。












「さっきの試合、敵チームも含めて最初は皆自分が点を獲る事ばっか考えてプレーしてたから、あんなお団子サッカーになったじゃん?多分、あれが絵心の言ってた『サッカーを“0”から創り直せ』って言葉の“0”の状態なんだと思うんだ」


潔君の説明に、『アレはサッカーじゃなかった』と皆が同調する様に頷く。
そんな彼らを見渡す様に一瞥した潔君は、再び口を開いた。


「あんなの魅せられたら確かにアイツにパス集めたくなるし、ゴールへの明確なビジョンが生まれてアイツらはどんどんチームになる事が出来たんだと思う。

馬狼は、ルールの無い“0”のお団子サッカーを自分の才能でゴールを奪って“1”に変えた。その“1”の指針に他の10人がプレーする事で、チームは1から10にでも、100にでも進化する事が出来る。

だからこそ必要なのは、“1”を生む力だと思うんだ」












そこまで言い終えた彼に続いて、私も自分の考えを述べ始めた。


『多分、得点王と言う存在もその為に作られたんだと思う。あの時の私達は、ポジションとか戦術とかの概念を捨てて、“自分1人でゴールを奪う”事を強制された。サッカーとはチームとは、圧倒的なストライカーから生まれる。きっと、それが絵心さんからの啓示(メッセージ)だよ』


私の言葉に皆が固唾を呑み込んで、何も言えずに無言になっていた。
自分達の行動が全て絵心さんの思う壺だったのだから、言葉を無くしてしまっても仕方ない。
すると突然、モニターに『うんうん、良い線行ってるねー』と噂をしていた絵心さんが現れた。












「やぁやぁ才能の原石共。さっきお前らの居る伍号棟の第2試合が終了し、チームVが『8ー0』でチームYを破りました」

「8ー0!?」

「マジかよ……チームV、強すぎ……」


暫定順位が映し出されると、各々驚愕の表情を浮かべて目を見開いた。

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設定タグ:ブルーロック , 御影玲王 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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Banri - アイズさん» コメントありがとうございます!少しゆっくりになるかもしれませんが、更新頑張ります!これからもよろしくお願いします! (1月26日 11時) (レス) id: 4def71807c (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - 更新待ってます! (1月26日 7時) (レス) id: f7fb020bf2 (このIDを非表示/違反報告)
Banri - コメントありがとうございます!そんな風に言って頂けて、とても嬉しいです!更新頑張りますね、これからもよろしくお願いします! (1月21日 11時) (レス) id: 4def71807c (このIDを非表示/違反報告)
MaO(プロフ) - 一気読みするほど、とても良かったです!続きを楽しみに待っています!応援しています! (1月21日 10時) (レス) id: 96e9700f7c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Banri | 作成日時:2024年1月16日 18時

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